恋愛

想いを伝える為にシンプルで大切なこと

私たちは「愛している」「好き」という言葉を使っても、その想いがありのまま伝わらないことがあります。気持ちを正直に言葉にすることは大切ですが、それだけは伝わらないものがあります。

何を言うか?よりも何を感じているか?

感動させられるスピーチは、
「講演者が自分の言葉にどれだけ感動しているか?」 それが一つのポイントになってきます。

いい話をしていても目の前の台本を間違えないように必死に読んでいると、相手に伝えたいことが伝わらなくなってしまいます。一生懸命なところが伝わればいいかもしれませんが、「間違えたらどうしよう」という不安が伝わってしまうからです。

これはスピーチだけに限らずに日常会話でも同じことが言えます。
自分が全く感動しなかった映画の話をしても相手を感動させることは出来ません。

逆に映画の内容はいまいち分からなかったけど、話している友達が今まさに映画を観ているかのように涙を浮かべながら感動して、映画の感想を話しているとその映画が観たくなりますよね。

私たちは話す内容だけではなくて、話している人が何を感じているか?でその話の受け取り方が変わってきます。

これは面と向かって話す時もそうですが、お手紙などを書く時も、その行間や言葉の使い方でどことなく相手に伝わっていきます、文字の筆圧とかも微妙に感じ取っているかもしれませんね。

同じ文字でもメールとお手紙では、僕の経験上でも、カウンセリングでお話を聞いていても、伝わる温度というのは違うものです。

考えすぎて伝わらないのは?

私たちはついつい相手に話をする時に、自分の思い通りに受け止めて欲しいですから、コントローしようとします。理論的な話で相手を説得しようとすることもありますし、感情的に泣き落としを使うこともあるかもしれません。怒りのエネルギーを使って相手を動かそうとすることもあります。

もちろん、人間ですからそんな時もあって仕方ないと思います。
いつもいつも心の余裕がある時ばかりではありませんからね。

ただ「ここぞ!」 という時は自分の中に愛を感じてそれを伝えた方がいいと思います。

どうしても自分が傷付かないように感情的なリスクは避けてしまうので、感情や理論で相手をコントロールしようとしてしまいます。しかし、それでは愛を感じられてないんですよね。

もちろん相手のことが好きだし、ふたりの関係を良くするために話しているかもしれませんが、コントロールしている時点で、自分は傷付きたくないというブレーキが掛かってしまいます。

そのブレーキがあなたに愛を感じることに同じようにブレーキをかけてしまいます。

シンプルでも伝わることがある

小さな子供がお母さんの為に拙い文章で一生懸命に「ありがとう」と書いた手紙で、まったく本人とは何も関係がないのに、その手紙の内容に感動してしまうことがあります。

その子供が「ただお母さんの為に」自分の中に愛を感じてその手紙を書いているからなんですよね。 

私たちの心は無意識レベルで感情を共鳴させます。
イライラしている人が同じバスに乗っていたら、自分の気持ちまでイライラしてしまうことがあります。直接的な言葉を交わしていなくても、同じ空間にいるだけで影響を受けています。

愛も同じように共鳴します。
純粋無垢な愛の扉を開いてその気持ちを相手に伝えた時に、普段は閉じてしまっているかもしれない愛の扉が開いて共鳴が始まります。その愛を感じている時に私たちはネガティヴな感情や考えに支配されることはありません。

相手の心の扉を開くことが出来るとしたら、まずは自分の心の扉を開くことです。

自分の心を開いていくこと

恋愛相談をしているのに「お父さん、お母さんに感謝を伝えましょう!」と言われることがあります。

それは恋愛と両親との関係が影響していて、その関係性を変えることも目的の一つですが、自分の中に愛の扉を開いて想いを伝える練習でもあります。

お父さん、お母さんに腰が引けているようでは、大好きな人を目の前にしてもどこか腰が引けてしまうことがあります。愛の扉を開くのにビビってしまうものです

「ありがとう」と言えても、心の扉は完全に閉じたままのこともありますからね。

カウンセリングでは相手への告白の言葉や手紙を見せてもらうことがあります。
恋愛テクニック的な視点から「こうした方が伝わりやすいですよ」とアドバイスすることはありますが、最後の最後で大切になってくるのは、自分が心の扉を開く感情的なリスクを取ることなんですよね。

いかに自分の中にある愛を感じてそれを伝えられるか?です。

最初の方は「自分の想いさえ伝われば、NOと言われても後は何とでもなって大丈夫です!」と鼻息荒く愛の扉を空けることは出来ても、だんだんと告白の日が近づくに連れて「やっぱり、、、」とその扉も閉まってしまうことがあります。

腰が引けてしまっているとその思いが伝わりにくくなってしまいます。

実は愛情を感じたくない?

なぜ、愛を感じることが感情的なリスクなのか?
それは私たちは「愛したい!」という欲求がとても強いからです。それがとても強い欲求だからこそ、それが叶わないことが怖いので、あの手この手でリスクを避けようとしてしまいます。

よく分からないかもしれませんね。
心理学的に失恋がつらいのは「愛されなくなった」からではありません。
大好きな人を「もう愛せなくなった」からです。それほど私たちは誰かや何かを「愛したい!」のです。

愛の扉は開くことはそれだけ望んでいることでもあり、だからこそ怖いことでもあるのです。
でも、その感情のリスクは取った方が相手に気持ちは伝わります。

恐れを越えて

極端な話、自分の心の中にある愛の扉を開いて、それを感じて、想いを伝えることが出来れば、男性心理なんて全く分からなくても、恋愛は上手くいきます。
もちろん、人間関係も同じです。

癒しとは、過去の出来事からその扉を閉めてしまった重石を取り除いていくことなのです。

その重石を取り除いていく中でだんだんと気づき始めます。
本気で誰かを愛しても、その瞬間、瞬間に悲しい想いはすることはあっても、永遠に傷付くことなどないのです。

あなたが自分の中の愛の扉を開いている時は、誰も、何も、あなたを傷付けることは出来ません。

お母さん、お父さんじゃなくてもいいので、
自分が愛の扉を開いて想いを伝える練習はしてみてくださいね。

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