子供の問題の理由は子供の数だけあると言ってもいいのですが、親の人生を無意識に子供に背負わせていることがあります。
このように書くと「医者になれ!」と過度の期待をしたり、「〇〇の習い事をしなさい!」と厳しく押し付けているイメージが出てくるかもしれません。
確かに、そのように分かりやすく親の期待やニーズ(要求)を子供に背負わせていることもあるでしょう。
でも、子供に自由を与えているつもりでも、子供に理解をあるように接しているつもりでも、無意識に親が自らの人生を子供に背負わせていることがあります。
無意識の期待
たとえば、昨日の記事でも書きましたが、「実は自分に中に結婚したくない理由があるけれど、それを見ないようにして、結婚の話が進まないことをパートナーのせいにする」みたいな心理があります。
このメカニズムと同じように自分が持っている課題や抵抗などを、相手の中にあるものだと思ってしまいます。
心の中では「私の人生はこれでよかったの?」「もっと向き合わなければいけないことがあったのに」と、葛藤を抱えているかもしれません。
でも、その葛藤は無意識の中に隠れて、知らず知らずに子供に映し出しているかもしれません。
「この子が何か成し遂げてくれたら」「この子が自由に生きてくれたら」
親であれば自然に子供に思うことの中に、実は自分の中に隠れている課題が隠されているのです。
「私が何かを成し遂げたかった」「本当は私が自由に生きたかった」と。
そして、その悩みや葛藤、願いを、自らの子供に重ね合わせて、子供が自分の思ったように生きることで、自らの葛藤からも解放されるように思うのです。
「無意識の期待」を持っているわけですね。
子供は無意識の期待に敏感
子供は敏感なんですよね。
小さい頃の子供の世界は家庭がメインですからね。
その過程の住人の態度や反応をしっかりと見ています。
だから、この「無意識の期待」も受け取っています。
うまく言語化できないけれど「きっと親は〇〇を望んでいる」と感じたり、自由にさせているつもりでも過剰に干渉される気がしたりします。
子供は子供で自分の人生を歩んでますからね。
親の人生と、自分の人生を2つ背負ってしまえば、その重さで身動きが取れなくなります。
不登校や引きこもりの問題が親が自分の問題と向き合うことで解決するのは、子供に背負わせた人生を親が引き取るからです。
このような親は、自身もまた自分の親を背負ってきた可能性があります。
自分も「自分の人生」と「親の人生」を2つ背負ってきた。
だから、大人となり、親となった今でも、自らの人生の課題と向き合うことができなくて、子供に託してしまったかもしれません。
「親の人生」を手放すこと
不登校や引きこもりなど、子供の人生ですぐに対応できないターニングポイントを迎えるかもしれません。
それを問題視しすぎる必要はありません。
子供が自分の人生と向き合うタイミングでもあり、それ以上に親が自分の人生と向き合うタイミングかもしれないのです。
自らが親の人生を背負ったままでいるなら、それを手放していきましょう。
あなたが自分の人生を背負うことで、子供も「親の人生」を手放すことができますからね。
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