恋愛の相談を聞いていると「相手にもっと苦しんで欲しい」と言われることがあります。
「自分も傷付いたのだから、反省するためにも相手にもっと傷付いてほしい!」
その気持ちも分からなくないですが。
相手を傷付けても、それが反省に繋がるとは限りませんし、その行為や態度で実は自分をもっと苦しめていることがあります。
復讐も、攻撃も、どんな理由があろうが、自分を傷付けるナイフになり得るのです。
「助けて!」を言えないから攻撃する
私たちは、親やパートナーの感情のサンドバックになることがあります。
相手のストレス発散のために、デタラメなエネルギーをぶつけられます。
相手は、その行為を正当化するために、都合勝手な理由を作り出します。
「本当は助けてほしい!」と言えばいいのに、それができないので、攻撃性として発散するのです。
別に許されることではありませんが、理不尽に攻撃してくる相手も、実は傷を抱えていることがあります。
本当は自分が苦しくてたまらない
ここで冒頭の話に戻ります。
私たちは「助けてほしい!」が言えないから、相手を攻撃することを正当化することがあるわけですね。
もし、「反省するためにもっと相手に苦しんでほしい!」という思いも、自分の心が苦しくて、でも相手に助けを求められなくて、歪んだ形でSOSを出しているのかもしれません。
本当は苦しんでいる自分を救ってほしいのに、助けを求められずに、相手を傷付ける行為をしているならば、自分の気持ちが救われることはありません。
相手がどんなに傷付いても、それで反省しても、あなたの心は苦しいままです。
例えば、小さい頃に、あなたが親の感情のサウドバックになった経験があるかもしれません。
そこで苦しんで、たくさん反省しても、親の機嫌は良くなったでしょうか?
むしろ、また理由もなく、親の機嫌でサンドバックにされたのではないでしょうか?
誰かを傷付けることで、私たちの心が救われることはありません。
一瞬だけ痛みから目を背けられるかもしれません。
でも、そのあとは、誰かを傷付けた分だけ、心の痛みは強く自分に返ってきます。
安全ば場所で助けを求める
浮気された、嘘をつかれた、傷付けられた、大切にされなかった。
相手に反省を促すために、「傷付けたい!」そんな気持ちが出てくることは否定しません。
でも、その気持ちに隠れた心のSOSを無視してしまわないように。
これまで誰にも助けを求めることができなかったかもしれません。
信頼しても裏切られてきたかもしれません。
だからこそ、安心できる場所で、安心できる相手にSOSを出していきましょう。
ひとりでは抱えきれないくらい痛みを抱え過ぎているのですから。
桑野量の予約状況やカウンセリングのご利用は以下のボタンよりご確認ください。

