ずっと自立モードで生きてきた人は、「これくらい大丈夫!」が癖になっていることがあります。
我慢強いとも、過去にもたくさんの試練を乗りこなしてきたからと言えます。
だから、自分では「心が強い」「これくらい大丈夫!」と思ってしまうのですが。
この「これくらいの大丈夫!」が積み重なってその重みで心が折れてしまうことがあります。
まるで雪のようなものだなと思います。
ひらひらと舞い降りた雪を手のひらで受け止めれば、重さも感じないし体温ですぐに溶けていきます。
その雪も積もっていけば相当な重さを固さになっていきます。
家の屋根に積もった雪が落ちてケガをすることもあります。
「大丈夫じゃない!」と気付く練習をする
「これくらい大丈夫!」が癖になっている人は大きく分けて2つのパターンがあります。
一つ目は「大丈夫じゃない!」ことに気が付けないケース。
ずっと「これくらい大丈夫!」と言って過ごしてきたわけですからね。
緊急アラーム装置もメンテナンスしていないので、煙を探知できないんですよね。
「ちょっとガス臭いな〜」を早く検知すれば「いや、この状態はヤバいだろ!」と気がつくことが出来ます。
でも、その装置が機能していないので、気付いた轟々と火の手が上がっている。
しかも逃げようとせずに自分で消化しようとする!みたいなことになります。
カウンセリングでは、そのような方には
「私は本当は大丈夫じゃない、だって〇〇」と文章を書いてもらう練習をしていきます。
大丈夫な理由ではなくて、「大丈夫じゃない理由」を見つける練習です。
ポジティヴシンキングみたいに、何事も前向きに捉えることはいいことですが。
それがアラーム装置のスイッチを切ってしまうことがあります。
ポジティヴシンキングとは、煙の匂いを探知しないようにすることではなくて、探知した上で適切な処理をすることではないでしょうか?
迷惑をかけられない!?
2つ目のケースは「大丈夫じゃない!」ことは自覚しているけど、助けを求められない場合です。
もう自分には限界が来ていることも分かっているけど。
周りの人の迷惑をかけられない!
目の前の相手に気を使ってしまう!
助けてほしいのに、「助けて!私もう限界!大丈夫じゃない!」と言えないのです。
「これくらい大丈夫!」と平気な仮面を被ってしまいます。
人によっては「怒りの仮面」を被っていることもあります。
「助けて!」が言えないことで、あえて周りを遠ざけるような態度をしてしまうことがあるのです。
怒りで周りが離れていけば、「大丈夫じゃない!」と言えない自分を正当化できると言いますか、周りの責任にすることができますからね。
「私は助けて欲しいのに、誰も私を助けてくれない!!」と思ってしまいますが、それは「私もう大丈夫じゃない!」を素直に言えないだけかもしれないのです。
頼る練習をしていく
頼る練習が必要になってくるわけですが、
そこには過去の痛みとか、不信感とか、癒されていない課題があります。
癒されていない過去が【信頼することへの勇気】のハードルを高くしてしまいますからね。
頼ることは自立を手放すことなのですが、それは過去を手放せてないと出来ないのです。
「大丈夫じゃない!」と言えない人は、自分を癒すことをちょっとサボっているとかもしれませんね。
過去にこだわり、執着してしまっているのです。
そこには罪悪感が隠れていることが多くて、
自分を大切にして癒してあげることが「罪悪感」が許してくれません。
罪悪感の鎖からもう解放されちゃいましょう。
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