自分の中の『怒り』と上手に向き合うにはどうしたらいいでしょうか?
先日の記事で、『怒り』は自分を閉じ込める要因になっているかもしれないことを書きましたよね。
今日はその補足的な内容も書いていきたいと思ってます。
『怒り』は、乱暴で、制御不能で、圧し殺すものだというイメージがあるかもしれませんね。
それだけ巨大なエネルギー。
あなたはいつから『怒り』を我慢してきたでしょうか?
日本人の文化や国民性によっても、
この『怒り』を扱うことが苦手な気がします。
もちろん、僕もこの『怒り』のエネルギーの扱い方は、苦手でした。
『怒り』と向き合うステップを見ていきましょうね!
『怒り』を飲み込んでいる人が恐れていることは?
カウンセリングでも、この『怒り』の感情を扱うことは多くあります。
そこで、なぜ『怒り』の感情が苦手なのですか?と聞いてみると、
「母親がヒステリックに怒っていたんです」
「父親がお酒を飲んでは怒り暴れていたんです」
両親や祖父母の『怒り』を表現する様子をみて、
「自分はああなりたくない」と思ったのがきっかけになることがあります。
誰かを不快な想いをさせるくらいなら、飲み込んで、耐えた方がマシだ!
あなたはどれだけ優しい人なのでしょうか?
①誰かの『怒り』のエネルギーによって不快な想いをした。
②「怒り」のエネルギーを上手に扱えるモデルがいなかった。
この2つの体験から、「怒り」を扱うことを苦手としてしまいます。
怒りを上手に扱うとは!?
「怒り」そのものがネガティヴな感情として捉えられやすいので、
そのネガティヴな「怒り」を上手に扱うなんてイメージしにくいかもしれませんね。
ナイフのように思ってもらえるといいかもしれません。
人や自分を傷付ける道具としてもナイフを使えるかもしれませんが、料理をしたり、必要なものを切ったりと生活に欠かせないアイテムでもありますよね。
「怒り」のエネルギーはセクシャリティのエネルギーとも、やる気のエネルギーとも言われます。
ナイフで人を傷付けてしまうからと、
絶対に使ってはいけないと封印して続けてしまうと、
その他の場面では、料理が出来ないなど不具合が生じてしまいますよね。
「怒り」も同じなんです。
「怒り」とは、不安や恐怖を乗り越えていくチカラでもあります。
先日のブログでは、未来を切り開いていくチカラと書きましたね。
自分の不安や恐怖を乗り越えていく力が、
生命力(セクシャリティー)ややる気にエネルギーとなって変換されていくのです。
覚悟を決めた人や試練に立ち向かう人のことを、
セクシーに感じたり、憧れたり、また見ているだけで勇気をもらえるのは、
そのことが影響しています。
じゃあ、そうなるにはどうしたらいいの?ってことですが、
「怒り」のエネルギーを苦手としている人は、
それは解放することがついつい相手を攻撃してしまうことだと思ってしまいます。
それは、自分がこれだけ我慢して忍耐してきたのだから、
「私がこの怒りを解放するには、とんでもない悪いやつがいるからだ!」と証明しようとしてしまいます。
ちょっとややこしいですよね。
本当は怒りたくないのに、それでも私を怒らせるなんて!
あいつは本当にひどいやつだ!
そこで、相手を完全な悪役として証明しようとしてしまいます。
よく「怒り」のエネルギーに翻弄されている人は、聞く耳を持ちませんよね。
ヒステリックに怒っている人が苦手だったのは、
あなたの意見や気持ちを聞いてくれなかったからではないですか?
自分に100パーセント正当性(怒ることの正当性)を作りあげなければ、
「怒り」のエネルギーを表現できないので、
反論や異論を認めずに、ただ自分の正当性を主張してしまうのです。
でも、そうまでしなければ怒れない人は、
本当に悪い人のような気はしませんよね。
何かしら、怒りたくないのに怒ってしまうのですから、
だからこそ、その「怒り」のエネルギーに翻弄されてしまって、
自分を見失ってしまうのです。
怒りで自分を見失わないために
怒りのその下にはあなたが本当にしたいことがあるはずなんですよね。
それが叶えられなかったり、傷付けられたりするので怒ってしまうのです。
もっと自分を大切に扱ってほしい。
もっと話を聞いてほしい。
そんな想いが叶えられないので、
「怒り」のエネルギーが溜まってしまうのです。
「怒り」のエネルギーに翻弄されてしまうときは、
その下にある気持ちが見えなくなってしまっています。
そして、
この怒りを表現した後の終着場所が分からないんですよね。
もし、怒りの下に隠された本当の想いを、
あなたが攻撃性を伴わずに表現することで出来たのなら、
相手も、自分も怒りのエネルギーに振り回されることなくコミュニケーション出来ますよね。
また、
怒りのエネルギーを上手に扱っている人は、
「怒り」のエネルギーを自己実現や目標のためのエネルギーに変換しています。
それは「怒り」の下にある自分の想いや気持ちを見つめていき、
その気持ちを具現化(実現化)しようとするエネルギーに変えているのです。
そこには相手や自分に攻撃性を向けることはありません。
ナイフを自分や相手に向けることなく、
ナイフを使って新しいものを創作(創造)する道具として使っているのです。
あなたを加害者にも被害者にもしないこと、
相手を加害者にも被害者にもしないことへ
決意すると言ってもいいかもしれませんね。
あなたの中に溜まった「怒り」を相手にぶつけるのでもなく、
自分を押し殺して我慢するのではなく、
その「怒り」の下に隠された自分の想いを探すための、サーチライトとして使ってみてください。
時には、惨めさや悲しさ、寂しさ、
今まで目を背けてきて感情の中にも潜っていかなければいけないかもしれません。
でも、その不安や恐れに立ち向かうエネルギーとして、
あなたの中に溜まった「怒り」のエネルギーを使ってみてください。
「怒り」を感じながらも、どこか安心したような、地に足がついたような感覚がしてくると思います。
それならば、「怒り」のエネルギーを味方につけたようなものです。
それがあなたの自信にもつながります。
そして、そこで探し出したあなたの想いやしたいこと。
それがあなたの魅力や才能でもあるんですよね。
「自分さしさ」と表現してもいいですね。
その「怒り」を乗り越えたあなたはそんな人になっているでしょうか?
それを是非イメージしてくださいね!
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