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「もういい人をやめたい!」と思ってしまう理由について

「いい人をやめたい!」と相談されることがあります。

ここでいう「いい人をやめたい!」は、「誰かを傷付けることも厭わない人間になりたい!」ではなくて。

「いい人をやり続けることで傷付いた自分を救ってあげたい」であり「いい人をやり続けることで自分の不自由になった人生から解放されたい!」ということなんですよね。

なぜ、いい人は疲れるのか?

そもそもいい人とは何でしょうね。

優しい人とか、頼れる人とか、正直な人とか、裏表のない人とか、そんな言葉で言い換えることができます。

何だがポジテイヴな言葉が並べられるので、それなら「いい人」をやっていた方がいいじゃない?と思ってしまいます。

もちろん「いい人」も「いい」と言うくらいですからね、そのメリットはあるわけです。

でも、その「いい人」が重荷になる時は大きく分けて2つあります。

期待が窮屈になっていく

周りの期待に応えることで「いい人」をやり続けると心は窮屈になっていきます。

最初は純粋な優しさや愛情から相手に接していたのに、いつからかその態度を求められて、その期待に応えようとしてます。

相手に期待されることは、はじめは嬉しいですよね。自分の優しさや愛情を認められたような、受け取ってもらえたような感覚がありますからね。

でも、それがいつしか相手の期待に応えるために、「NO」と言えなくなったり、過剰に相手の期待に応えようとして、自分らしく居られなくなっていきます。

「いい人」と言われることが嬉しかったのに、「いい人」と言われ続ける自分をキープすることにしんどくなっていきます。

誰だって、自分を優先させたかったり、適当にやり過ごしたかったり、休みたいし、面倒なこともあるし、自分の期待にも応えて欲しかったりしますからね。

周りの期待はニーズや依存と言ってもいいかもしれません。

それらを満たすために、自分を削っていく作業になって、心が窮屈になっていきます。

「いい人」が心地よかったのに、いつしか相手にとって「都合のいい人」になってしまいます。

「いい人」は緊張状態が続いていく!?

「いい人」は攻撃されないように、これ以上傷付かないための一つの策略でもあります。

まぁ、そうですよね。「嫌な人」よりかは嫌われる確率を下げることができますからね。「いい人」という盾を持っているようなものです。

これは裏を返せば安心感のない状態でもあるんですよね。「その盾を下ろしてしまえば、誰かに攻撃されるかもしれない!」と思っているわけですからね。

「いい人」をやめても、「嫌な人」になるわけではありませんし、誰かに攻撃されると決まっているわけではありません。

それなのに「いつか攻撃されるかもしれない!」と緊張状態が続いていきます。

この緊張状態は心の負荷も強くなります。大事な試験の合格発表前はすごくドキドキしますよね。「もう結果はどうでもいいから、このドキドキから解放されたい!」と思うこともあるでしょう。

そんな緊張状態がずっと続くわけですからね。

そもそも実際に盾を何時間も持ち続けると疲れますよね。心の盾も同じなんですよね。

いい人戦略は心のエネルギーを膨大に消費する

ここまで書いてきたように、「いい人」でいることで得られるメリットもあるわけですが、その為に心は膨大なエネルギーを消費していることがあります。

「自然体」でいられないことが一番のストレスといってもいいかもしれません。

「緊張」と「期待」から自分を解放させてあげることで、そのストレスを減らしていきましょう。

なぜ、そこまで「期待」に応えようとするのでしょうか?

なぜ、いつも傷付くかもしれないと思っているのでしょうか?

この問いを掘り下げていくことで、「緊張」と「期待」から解放されるヒントを見つけていくことができます。

期待に応えたい気持ちも、もう傷付きたくない気持ちも、誰もが自然に持つものです。

でも、その気持ちが強すぎることによって、心の負荷が大きくなっています。

その理由や背景に隠れている気持ちを少しずつ緩めていきましょう。

その理由や背景には過去の痛みとか、悲しみとか、ネガティヴな感情もセットであると思います。

それらの感情を手放してないのに、「いい人」だけやめても、心は落ち着かないし、さらに緊張状態が強くなることがあります。

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