カウンセラーになる為に必要なことで「とにかく量をこなそう」と師匠に教えられた。
カウンセリングの量をこなして経験を積むこと。その量がいつしか質へと変わっていく。カウンセリングの技術を上げるには、とにかく量を積み重ねて、質に変えていく。
これはパートナーシップにも言える。2人の仲を良くすること、相手といて心地よく過ごせる為にコミュニケーションの量が大切になってくる。
2人の間で感情を伝えたり受け取ったりするコミュニケーションの土台が出来ていない状態で、相手の心を動かそうとしても、自分の気持ちを伝えようとしてもうまくいかない。
日々のコミュニケーションの量が土台を作ってくれて、日々のコミュニケーションの中で試行錯誤した回数が質を高めてくれる。
自分の気持ちを言葉にすることも、相手の考えを受け止めることも、時に怖いこともある。傷つくかもしれないし、傷つけるかもしれない。2人の関係性を壊してしまうかもしれない。
それでも信頼して、勇気を出して言葉にしていく。もちろんすれ違うことも、反応がよくないこともある。それでも修正しながらコミュニケーションをしていく。
小さく優しい丁寧な作業がコミュニケーションの質を上げてくれる。2人の関係性をより良いものにしてくれる。
こちらが一生懸命に相手に伝えてもポジティヴな反応が返ってこないことがある。怒ったり、いじけたり、無反応だったり。ここで心が折れそうになるけれども、心理的にはネガティヴな反応の中には、不安や寂しさが隠れている。相手は安心感を感じられていない。
相手のネガティヴな反応に、自分の中にあるネガティヴな感情が反応して、怒ってしまったり、いじけてしまったりすることもある。だけど、お互いに安心感を感じられていないだけで、本当は攻撃したくない。
そんな時にこそ、小さく優しく丁寧に言葉をかけていく。相手にも、自分にも。
コミュ二ケーションは我慢することじゃない。
小さな作業を繰り返していく中で、「こんな風に伝えてみればいいかも」「私の気持ちもちょっと伝えてみよう」「もしかしたら彼はこんな気持ちかも」とチャレンジして、試行錯誤していく。
そもそもコミュニケーションをしたいのは、相手を大切に思っているからで、どうでもいい人とは話す必要もない。時々、ネガティヴな気持ちから「コミュニケーションしたくない!」と思い込んでしまうこともある。でも、それは愛情が反転していじけてしまっているだけだ。
コミュニケーションとは相手を想うこと。その為に相手の気持ちも、自分の気持ちも丁寧に扱ってあげる。うまくいかないと不安になる。でも、その不安を埋めようと相手から安心感を奪おうとしてはいけない。相手も同じように不安だから。
まずは優しく丁寧に自分の不安に寄り添ってみる。不安から逃れようとするのではなくて、不安に寄り添うためにどんな言葉を自分にかけてあげたいのか?と向き合ってみる。
こんな時にどんな言葉があれば安心できるだろうか。と。
ゆっくりと丁寧に自分にその言葉をかけてあげる。不安は我慢しなくていい。心が落ち着くまで、自分に声をかけ続けてあげる。
優しく心が緩み始めたら、そこで相手に目を向けてみる。さっきまで不安だった自分と同じ相手がそこにいることに気がつく。自分にしてあげたように優しく声をかけてあげる。
同じ言葉で伝わることもあるし、相手の為に言葉を少し変えてあげる必要もあるかもしれない。でも、「安心感を与えてあげたい!」そんな想いから言葉をかけてあげれば、その気持ちはちゃんと伝わっていく。
桑野量の予約状況やカウンセリングのご利用は以下のボタンよりご確認ください。