「サウナでととのう」という言葉がありますが、心の整え方って分かりにくいですよね。
それこそ学校では習わないし、親も知らないことかもしれません。
心理学が心を整えるサポートをすることはあっても、「知識」がサポートしてくれる部分はすべてではありません。
カウンセリングで久しぶりに来られた方が
「桑野さん、もう最近のわたしはダメダメです〜」から始まることがあります。
その場合は大抵、頑張り過ぎてしまってます。
「頑張ること」と「心を整える」ってのはちょっと違うんですよね。
努力して心を癒さなければいけない!
過去を許さなければいけない!
それってリラックス出来てませんよね。
意気込みは素晴らしいのですが、それはより完璧にやろうとして自分を追い込んでます。
「きっと、そうだろうな〜と思ってたので、今度からはダメダメの、『ダメ』を一つ感じたくらいの時に来てくださいね」
と冗談混じりで答えるようにします。
真面目な方、頑張り屋さんの方はすぐ「1人でやろう」としてしまいます。
心を整えることを「頑張ってなんとかする」ことに思ってます。
心理学やカウンセリングってある意味で劇薬なんですよね。
それまで自立してきた方にとっては、ずっと閉じ込めていた感情に触れるイメージワークなんかは、
目から鱗が飛び出るほど発見があります、鱗だけではなくて感情と涙も溢れてきます。
一生の一度の大手術をしたようなものです。
それから少しずつリハビリというか、休養が必要なんですけどね。
「大手術をしたからもう大丈夫だろ!わっしょい!」と、また自立の鎧をいそいそと着込んでしまいます。
人生は上がったり、下がったり、浮き上がったり、沈んだり。
いろいろなことがありますし、1日の中でも気分の上下はありますよね。
その流れの中で「いかに緩んでいくか?」
無駄にエネルギーを消費したり、心の負債を抱えたり、抵抗や反発なく身を任せていくことに
「癒し」は寄り添ってくれるのですが、気合いと根性だけで乗り越えていくようなものです。
僕も気合や根性って言葉が好きですからね。
ついつい「ヨッこらせ!」とゴリゴリゴリラモードで鼻息荒くなってしまいます。
そのモードもあって大丈夫なんですよね。
でも、そのモードだけでは疲れちゃうのです。
「頑張ること」は悪くないんですよね。
でも、その「頑張る」に削ぎ落とされてしまった心の繊細部分もちゃんと拾い集めていく作業をしていないと、気付いたら疲れ切った自分がそこにいるだけになってしまいます。
カウンセリングや心理学に触れたってことは、
人生で何かうまくいってないことがあるということです。
そりゃ悔しいし、焦るし、早く結果を出したいし。
出来ない自分を情けなく感じてフルボッコにしたくなるかもしれません。
自分を叩いて「びょ〜〜ん」とバネのように飛躍するなら、それでいいと思いますが。
でも、そうやって自分を追い込んでいくやり方は実は遠回りな方法かもしれません。
人生はどうやら続いていくし、まだまだ先があるようです。
頑張れる自分も、頑張れない自分も、頑張りたくない自分もいてもいいし、
そんなに先を急がなくても、ゆっくりしてみてもいいのです。
心を削り生き急いで目的地に辿り着いたのに、「何も残っていなかった」とならないように。
見過ごした風景やポケットからこぼれ落ちた大切なもの、
忘れてしまっていた喜びや削ぎ落とした心の繊細さも、
きっとあなたの幸せの目的地には必要なものですよね。
時間がかかっても大丈夫です。
その道の途中、途中にも、素敵な発見や喜びがあるものです。
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