「ふいに元彼のことを思い出してしまう。」
普段は忘れているのに何気ないタイミングで急に思い出す。
今まで考えてなかったのに、思い出したらなかなか頭の中から消えない。
もう前を向いて進み出そうと決めたのに、こんなにも頭の中に元彼が居続けるなんて、、、、。
もしかしたらやり直したいと思っているの?
でも、もうこれ以上は傷付きたくないよ。
心は揺れて、仕事も手が付かなくなる。
ちゃんと彼と別れたと思ったのに。
会ってないのに、まだ私の心を騒がせる。
思い出すのは好きだから!?
これが執着なのか?まだ好きなのか?なんなのか?
自分でもうまく説明できないんですよね。
「もしあのまま付き合っていたらうまくいったかもしれない」という気持ちもあれば、「もうあれ以上一緒には居られないくらいボロボロになった」という気持ちもありますからね。
失恋の相談で「彼を思い出すのは、まだ好きだからですか?」と質問されることは多いです。
好きだから思い出すこともあるのですが、心はそれほど単純ではないようです。
まだ好きだから思い出す。
じゃあ、また連絡をして会ってみても、気持ちは昂ることもなく、ネガティヴな気持ちになることもあります。
それぞれの気持ちを抱えて
私たちの心は相反する気持ちを抱えていきます。
好きだけど嫌いとか。楽しいけど孤独とか。笑っているけど悲しいとか。
元彼を思い出すのも、「好き」な気持ちがあるかもしれません。
で、その好きの中には、「期待」や「希望」が‘あります。
「もし〇〇だったらいいな」「あんな風にもし付き合えたら、、、」と。
でも、その「期待」や「希望」が打ち砕かれた悲しみと絶望と怒りを経験しているわけです。
傷付いた自分がそこにいるわけです。
好きというポジティヴな気持ちがあるからこそ、その裏側に怒りや寂しさ、絶望があるのです。
まさにコインの裏と表ですね。それらを簡単に引き離すことはできません。
元彼を思い出すのは、好きだからだけではありません。
別れを決意した時は感じることができずに、心の奥底に隠していた悲しみや怒りや蘇ってきたのかもしれません。
人生の再生のプロセス
元彼を忘れられないのは、他にも理由があります。
その彼を付き合っていることで埋められていた心の空白があったかもしれません。
元彼を一緒にいることで期待していた未来予想図があったかもしれません。
誰かを一緒になることで、私たちはその人との関係だけではなくて、自分の人生設計図にたくさんの影響を与えますよね。
彼と別れることは、その設計図も手放すことを意味します。
今まで彼よって埋めてもらっていた心の空白が顔を出してくるし、「彼をこうやって生きていくだろうな」と予想していた未来を1から書き直していかなければいけません。
自分の人生を修復して再生するプロセスが始まっていくのです。
一度バラバラにして
元彼を思い出すのは、この人生の再生のプロセスの中で、隠して怒りや寂しさが出てくるし、「自分が本当に何を手にしたいのか?」その問いを何度も何度も繰り返すからです。
彼を忘れられないのではなくて、傷付いた心を癒すことに、新しい人生の設計図を作り出しているからなのです。
ボロボロになった心も、真っ白になった未来予想図も、一回全部バラバラにして組み立てているのです。
時間も、精神的エネルギーもたくさん必要になります。
「元彼のことを早く忘れたい!」とか、「早く次に踏み出したい!」とか、「やっぱり彼とうまくいく未来が欲しい!」とか、いろいろ焦ってしまうと思います。
その時の、気持ちに素直になってみる。
きっと、全部、本当の気持ちなんですよ。
で、その気持ちに裏側では、ボロボロになった自分の心をゆっくりと優しく縫い合わせています。
だから、何度も、何度も、行ったり来たりして、同じことを考えている自分を責めなくていいです。
ゆっくりと心と人生を再生させているわけですから。
時間をかけていく中でふと気が付くことがあります。
とても怒っている自分、とても傷付いた自分。
元彼の存在で蓋をしていた過去の悲しみや寂しさが溢れてくること。
新しい一歩を踏み出すことに恐れていること。
出会ってくれた元彼に感謝していること。
矛盾する気持ちもたくさん出てきます。
その一つ一つの気持ちや想いをただ受け止めていきましょう。
いつの日か、スーッと心が楽になる日がやってきます。
それはバラバラになった心が優しく繋がっていく安心感を感じていくからです。
失恋の痛みに効く即効薬はないかもしれません。
でも、ゆっくりと優しく心は繋がりを取り戻していきます。
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