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夫と何度も言い合いを繰り返して疲れてしまう。

私たちの心の中には「優しくありたい自分」もいれば、「優しくなれないことを責めている自分」もいます。

また、「頑張りたい自分」もいれば、「頑張れない自分」もいます。

同じ人間の中にそれぞれ別モードの自分がいるわけです。

揺れる心とそれぞれのモード

夫婦の問題でも、「夫と仲良くしたい自分」もいれば、「こいつとやってられんわ!」という自分もいます。

1人で考えているときは、ある程度は別々のモードの自分がいることも自覚できて、「夫と仲良くしたい自分」と「こいつとはやってられんわ!な自分」が交互にマイクを交換しながら主張しています。

やってられんわ!

・マジ何回も言ってるよね!なんで分からねぇのよ!

・こんなに上から言ってくる人にはもう耐えられない!

・本当に私のことを考えてたら、そんな言い方にならないよね!

・〇年前のことを棚にあげて、自分ばかり主張して!

仲良くしたい

・私の性格が悪いからうまくいかないのかも

・彼と出会った頃はとても幸せな気分だったのに

・あの時になんであんな言い方をして傷つけてしまったのだろう

・もしかたら彼とうまくいく方法があるのかな。

「夫と仲良くしたい自分」が優勢な日もあれば、「こいつとはやってられんわ!な自分」が優勢の日もあります。

1日の間で何度も優勢がコロコロと入れ替わる日もあるでしょうね。

1人の時は自分の中にいる2つのモードが揺れ動いているのを自覚できるんですよね。

でも、これがいざ相手と対面した時に、そのことが薄れていきます。

相手の反応や態度に影響されてしまいます。

もうやってられんわ!な自分」がゴジラのようの怒りを吐き散らかしていることもあるでしょうし、「夫と仲良くなりたい自分」が相手のダメ出しをすべて受け入れて自己嫌悪に飲まれているかもしれません。

自己反省と後悔と溢れる気持ち

振り子のように極端に一つのモードが強く出ると、心の中も強く揺さぶられていきます。

話し合いが終わった後に、自己反省が始まります。

もうやってられんわ!な自分」が抵抗する夫の態度に、はらわたが煮えくりかえっているかもしれません。「マジで、もういいわ!」と。

また、ゴジラのように怒りを吐き出して、夫をコテンパにしたことに自己嫌悪を感じているかもしれません。「あそこまで追い詰めなければいい関係になれるかもしれないのに、、、」と。

夫と仲良くなりたい自分」が、話し合いの場では言えなかった怒りや寂しさが溢れてくるかもしれません。「私さえ我慢すればうまくいくかもしれないのに、、、」と。

自分の中に湧き上がる様々な気持ちを処理するのにいっぱいいっぱいになります。

その気持ちの処理に疲れて果てて、無感覚モードを作り出すこともあります。

もう疲れた、、、」

これ以上心が疲弊しないように、絶妙な距離感へと落ち着いていきます。

イライラすることも、寂しさを感じることもないけれど、一緒にいる安心感やときめきも感じられなくなります。

家庭(夫婦)という企業を切り盛りする同僚のような感覚ですかね。

相手の一面しか見えなくなる。

さて、自分の中にもそれぞれ違うモードがいるわけですから、相手にもそれぞれのモードがあるわけですよね。

そんなバカな!」と思われる方もいるかもしれません。

あんな態度をしているのに!?」と。

そうです。

そんな風に相手の揺れ動く2つのモードが見えなくなるのです。

「彼は私を大切にするつもりはない!」

「あいつは俺のことはなんでも否定する!」

自分が仲良くしたい気持ちがあるのに怒ってしまったり、素直な態度ができなかったりするのは分かっているんですけどね。

競争と正しさの競争

ここでさらに厄介なのは、競争意識を持っていると、相手のモードを強く決めつけてしまいます。

あの男は私のことをわかってくれないヤツ!」と一面だけで決めつけるのです。

そして、自分の気持ちを伝えることよりも、「相手がいかに悪いヤツなのか!?」を証明することにエネルギーを使ってしまいます。

相手を強く批判するかもしれません。

傷付けられたことを過剰にアピールするかもしれません。

他の人と比べて否定するかもしれません。

競争意識は相手に対して持っていることもあるし、それまでの生い立ちや環境によって競争意識を持つ場合もあります。

繰り返す言い合いから抜け出すヒント

まずは自分と同じように相手にも揺れ動く2つの気持ちがあることを感じながら、向き合ってみてください。

相手の言い方や態度に感情的に反応しそうになった時に「本当にこれが相手の言いたいことなのか?」と考えてみます。

ネガティヴなモードで態度や言動の時に、ネガティヴなモードでバチバチやり合うことにストップをかけるのです。

今見せている態度とは違う気持ちがあるなら?」

そうやって相手のことを見ようとすると、感情的に反応することなく客観的に相手を見ることができます。

相手を否定する目ではなくて理解しようとする目に変化していきます。

この変化を実は相手はしっかりと感じ取ります。

「あれ?今までこんな態度をしていたらもっと険悪になっていたのに、いつもと違う様子だぞ?」

「何があったのかな?」

相手も、あなたの態度を理解しよう(知りたい!)という意識を持つようになります。

今までは「こいつとはやってられんわ!」のモードでお互いを決めつけてバチバチしていた雰囲気から少し柔らかい感覚になっていきます。

まずは、そこを目指していきましょう。

この小さな変化が相手との関係を変えていきます。

いきなりバリッとすべてを変えようとしなくて大丈夫です。

本音のコミュニケーションが始まっていく

人はその場に流れる雰囲気に影響を受けます。

シーンとした場所では自分のことを話せなくても、ガヤガヤとしたお店では気にせずに話すことができるかもしれない。

これは場所だけではなくて、相手との間に流れる雰囲気も同じです。

最初はそれまで慣れもありますからね。

バチバチモードがつい入ってしまうこともあるかもしれません。

でも、落ち着いて相手を見ることで、その場に流れる空気感が変わってくると、いつまでもバチバチモードではいられなくなります。

バチバチモードで隠れていた部分が顔を出してきます。

夫と仲良くしたい自分」「妻と仲良くしたい自分」が少しずつコミュニケーションできるようになっていきます。

ここにも恥ずかしさや照れ臭さ、それまで相手を否定してい罪悪感など、出てきてすぐに素直なコミュニケーションは続かないかもしれません。

でも、「素直なコミュニケーションができた」という事実が重要なんですよね。

それが出来るとお互いに自覚できれば、「夫と(妻と)仲良くしたい自分」を出したくなりますからね。

もう永遠に分かり合えないと思っていた関係性に希望が出てくるわけです。

希望があればさらなる変化が生まれていきます。

まずは揺れる相手の心をみてみよう!

そんな意識を持ってみてください。

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