私たちは成長過程で、
自分の『性』をイケナイものだと思ってしまうことがあります。
女性であること、
男性であること、
それ自体が罪を背負って生まれてきてしまったような感覚を覚えてしまいます。
無意識に抱える罪悪感
それは勘違いで間違いであるのですが、
その思い込みを訂正するチャンスがないままだと、
無意識にその思いを引きずったまま恋愛や人間関係に影響してしまいます。
例えば、
あなたが女性で男性から異性として見られている視線を感じたとします。
あなたがその男性を好意的に思えば嬉しいかもしれませんが、
もし好意的に思えない相手や状況のときに、相手に対する気持ちを悪さを感じるかもしれません。
「今日、電車で変な男に気持ち悪い目で見られてさ、、」
というような感じで。
変な男に気持ち悪い目で見られた。
あなたの意識の中では、
それだけで終わる話かもしれませんが、
深層心理では「自分の女性の部分があのような変な男を引き寄せてしまう」というように、
自分の女性の部分を肯定的に捉えることが出来なくなることがあります。
それが自己嫌悪につながってしまいます。
罪の意識のような感覚にもなることがあります。
自分がイケナイものを持っているので、
周りの人に悪影響を及ぼしたと思ってしまうのです。
誤解を癒していく
ある程度成長していくと
目の前で起きていることが全て自分のせいではないことも、
理解して整理できるようになっていくのですが、
子供のころは、
それをうまく整理して理解することが難しいこともあります。
思春期の頃は、
自分の内面に起きている変化と、
それに伴って周りとの関係性も変わってくるので、
より混乱が強まってしまうかもしれません。
小学生の頃は、
何も気にせずに一緒に遊んでいたクラスの男子とは、
なんとなく距離が空いてしまうようなこともあるかもしれません。
あなたの中にも女性としての意識が芽生えるように、
周りに男子にも、女子にも同じような意識が芽生えていき、変化を感じて戸惑っていますからね。
何度も言いますが、その自己嫌悪も罪の意識も、全ては勘違いです。
子供の頃に、またはある時期に思い込んでしまった感覚に、大人になっても人生のハンドルを握らせておく必要はありません。
その当時は、そのように思い込むしか出来なかったかもしれません。それ自体は責めることでも、後悔することでもありません。
私たちの心が繊細なときに目の前で起きた出来事は、その足跡を強く残してしまうものです。
セクシャリティを解放することは、
何かを足すことでも、何か身に着けることでもなく、
その足跡が残した誤解を解いていくことです。
もし「私には何か足りない」 と思っているのなら、過去の誤解を手放すことかもしれません。
リュックに新しいものを詰め込むのではなくて、今まで背負ってきた荷物を下ろす時なのです。
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