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なぜ嫌いな人ばかりに目がいってしまうのか!?

職場でも、SNSでも、
気付いたら嫌いな人のことを見ていて、その相手の行動や言動、立ち振る舞いを見ては「またあの人〇〇しているよ!」と勝手にムカムカしてしまう。

そんな経験はないでしょうか?

自分の機嫌や気持ちが下がってしまうことが分かっているのに、なぜそのような行動をしてしまうのでしょうか?せっかくなら見ていて自分の気持ちが良くなる相手や光景を見て過ごしたいですよね。

その行動の裏には自己嫌悪や罪悪感といったネガティヴな感情が隠れていることがあります。
そしてもっと掘り下げていくとあなたの中にある隠れた欲求を見つけることが出来ます。

その欲求こそあなたが自分らしく豊かに生きられるヒントに繋がるのです。

イライラする相手を気にしてしまうのは!?

罪悪感の心理についてスピード違反を例に出した分かりやすい話があります。

僕の師匠でありカウンセリングサービスの代表である平準司がyoutubeなど、いたるところでお話をしているので耳にしたことある人は多いかもしれません。

スピード違反で捕まった人が、
「俺以外にもスピード出している奴がいるじゃねぇかよ!!!」
と警察に逆ギレしているシーンは皆さんも思い浮かべることが出来るのではないでしょうか?

これを心理学の側面から見ると
罪悪感を感じてそれが強すぎると自分の外側へとそのエネルギーを向けているのです。

確かに逆ギレしている人の言うように、
同じくらいスピードを出している人がいたかもしれませんが、
それを責めることによって自分のスピード違反が免除されることもありませんし、スピード違反の事実がなくなることもありません。

だけれども、声を荒げて攻撃性のエネルギーを発散させているわけです。

もう1つ例え話をあげますね。

テーブルの上に置いてあったお母さんのお気に入りのマグカップにお父さんの肘が当たって、床に倒して割ってしまったとします。

その時にお父さんが
「大切なものならこんなところに置いておくんじゃない!!」と逆ギレすることがあります。

これも「マグカップを割ってしまった!」という罪悪感の矢印が自分に向けられて、それがしんどいので、怒りというエネルギーで自分の外側へと発散させているのです。

そんなことをしてもマグカップは元通りになることはありませんし、お母さんとの関係も良くなるわけはありません。

このような一見合理的ではない行動の裏側には、罪悪感が関係しているのです。

自己嫌悪も同じようなメカニズムが働くことがあります。

例えばお尻が大きいことがコンプレックスに感じているとします。

するとテレビや雑誌で堂々とお尻が大きいことを強調するようなスタイリングをしているモデルを見ては、そのモデルのことを攻撃してしまうことがあります。「なんで、この人こんなにお尻が大きいのにモデルなんかやってんの!?」という感じに。

この自己嫌悪や罪悪感が引き起こすメカニズムを理解していただけると
「わざわざ嫌いな人を見てしまう心理」の謎も解明していくことが出来ます。

嫌いな人を見てしまうのは!?

自分の外側に、攻撃性を向ける対象が「わざわざ」欲しいわけです。
直接相手を攻撃するわけではないですが、心の中で相手を批判する形で攻撃しているのです。

ということは、攻撃性として外側にエネルギーを向けなければいけないほど、あなたは罪悪感や自己嫌悪を抱えてしまっているのです。

まったく反対の立場の例を考えて見ると分かりやすいと思います。
例えば、あなたが宝くじが当たった!とか、幸せな結婚式を迎える!といった幸せの絶頂時に、今まではイライラしていたような相手の行動を見ても、なんとも思わないことがあります。

それはあなたの中が幸せで満たされて、自己嫌悪や罪悪感を手放せているからです。

ということは、
わざわざ嫌いな人を見てしまうのは、相手のことが嫌いで気になるからではなく、自分の中にある罪悪感や自己嫌悪で自分を責めることから逃れたいからなのです。

自分の中にある自己嫌悪や罪悪感を癒すことをしないで、嫌いな人から目を背ける努力をしても、しんどくなってしまいます。

それは外側に向けていたエネルギーがすべて自分の内側へと向かってしまうからです。

本当の欲求を知ること

わざわざ嫌いな人を見てしまう心理については分かりましたが、それをどうやって解決していくか?がポイントになってきます。

それにはあなたの中にある自己嫌悪や罪悪感といった感情をお掃除していく必要があります。

罪悪感については過去にも記事を書いてきました。

「罪悪感や自己嫌悪をゼロにしたらいいんだ!」
と思われるかもしれませんが、イメージ的には罪悪感や自己嫌悪のさらに下にある感情や想いを掘り下げていく感じです。

光と影の関係のようなものです。

光が強ければ強いほど、その光によって出来上がる影は色濃くなっていきます。
罪悪感や自己嫌悪といった感情をネガティヴな感情とするならば、そのネガティヴな感情が色濃くなってしまうのは、その対極にあるポジティヴな感情が強いからです。

優しさや思いやりが強ければ強いほど、ネガティヴな感情も色濃くなってしまうことがあるのです。

私たちは自己嫌悪や罪悪感が強いと、そのポジティヴな感情も封印してしまうことがあります。
影を濃ゆくしないためには、光を弱めればいいですからね。

しかし、そうすると罪悪感の檻に自分自身を閉じ込めるようなもので、自発的な行動が出来なくなってしまいますし、「自分らしさ」を見失ってしまいます。

ましてやポジティヴなエネルギーを封印してしまいますから、そんな自分にもっと自己嫌悪してしまうという負のループを繰り返してしまいます。

自己嫌悪や罪悪感を手放して自分を許すということは、
その下に隠れているあなたの思いやりや優しさ、深い愛情を表に出すことに許可してあげることです。

しかし、その段階になるとエゴの声(悪魔の声)が囁いてきます。

「人に優しくしても結局、前と同じようにうまくいかないさ」
「また、お前が傷付いて終わるだけさ」

ここでのエゴの声の正体は傷付いた過去の自分です。

私たちは人生の進路を度々、傷付いた過去の自分に委ねてしまうことがあります。
それをいつの間にか「自分らしさ」と思い込んでしまいます。

カウンセリングなどで、
「〇〇さんの本質は〜〜〜ですね」と言われてもピンとこない方がほとんどです。

それはエゴの声をベースにした(傷付いた自分をベースにした)自分を「自分らしさ」と思ってしまっているからです。

傷付いた自分を癒していくこと、
それを僕は自分との繋がりを取り戻していくことと表現しています。

ここであなたが封印してしまったポジティヴな光を思い出して欲しいのです。

あなたの中に眠らせていたその光は何も間違っていなかったと。

自分に語りかけていくのです。

私たちは自分の優しさや愛情が理由で自分自身も傷付いてしまったと思い込んでしまうことがあります。

「彼のことを本気で好きにならなかったら、私は傷つくことは無かった。」
「お父さんに期待しなかったら、裏切られることもなかった」

自分の中にポジティヴな感情ゆえに、自分が損したように思えてしまうのです。
先ほども書きましたが、そうやってポジティヴな感情を封印してしまうと自分が冷徹な人間になったようで、ますます自分のことが嫌いになってしまいます。

太陽の光でさえ、私達の生活を豊かにしてくれる時もあれば、熱中症などネガティヴに働いてしまうことがあります。

太陽の光が悪いわけではありませんよね。
太陽の光と上手に付き合っていくためにはルールや情報、知識が必要です。

それと同じように
あなたの愛情や優しさを上手に使っていくためには知識や情報が必要なのです。

先ほど出てきましたが

「彼のことを本気で好きにならなかったら、私は傷つくことは無かった。」
「お父さんに期待しなかったら、裏切られることもなかった」

このような想いをカウンセリング相談されたときに、彼の気持ちやお父さんの立場を心理的に説明させてもらうことがあります。

それはその当時に自分の立場からだけでは知ることが出来なかった情報(想い)を知ることで、あなたの優しさや愛情が間違っていたのではないことを理解出来るからです。

自分を知るために、相手を理解することが近道なこともあります。

いつも嫌いな人ばかり目に付いてイライラしているのなら、
あなたの本来の才能や魅力を改めて受け取っていくサインです。

それはあなたが傷付いて隠してしまった、
本当にあなたがしたいことを思い出すきっかけとなります。

罪悪感や自己嫌悪に隠したあなたの本当の想いはなんでしょうか?

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