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手に入れてずっと読めなかった本をスラスラと読めることがある。
カウンセリングにも似たことがあって、腑に落ちなかった言葉が時間差でスーッと入ってくる。
カウンセラーに言われた言葉を時間をかけて腑に落ちることもあるし、過去の言われた言葉を時を超えて理解することもある。
その状況の、その立場からは理解できなかった言葉が、カウンセリングを進めていく中で、別の意味が姿を表していく。
無自覚に影響されている
この世界はすべて思い込みかもしれない。
言葉の意味も、相手に態度も、「思い込み」という言葉を借りれば自分の好きなように解釈して理解している。
心理学ではこの思い込みを「観念」と説明することがある。
観念を手放すことで、過去の痛みを手放したり、自分を制限するルールから自由になれたりする。
この観念は、育ってきた環境や周りの影響を勝手に受けてる。子供が親の日本語を聞いて日本語をマスターしていくように、観念も周りから引き継いだものだ。
「思い込みの強い人を頑固な人だ！」と言うことがあるけど、頑固というか、それに慣れ親しんでいて、当たり前のようになっている。
ずっと靴を左から履いていたのを、明日から右から履こうとしても、すぐに変えられないことがある、それほど習慣の力は強い。
環境を変えること
周りの影響を無自覚に受けることがあって、その力は強い。
自分を変えようと思っても、なかなか変わることができないのは、意思の力が強いのではなくて、周りの影響を受けているからとも言える。
部屋のお菓子がたくさんある状態ではダイエットは難しい。まずは部屋の片付け、お菓子の整理をすること。
環境を変えることが、自分を変える最善の方法と言われるのは、無自覚に受けている影響の力を変えることが大切になってくるから。
ほとんどの人は自分が変わることが先だと思ってしまう。
全ての準備が出来てからと。でも、本当は何も準備ができていなくても環境さえ変われば勝手に変わっていくことがある。
言葉の意味さえ変わることも
立場や環境が変わることで言葉の意味さえ受け取り方が変わっていく。
「なぜ、あんなことを言われたんだろう」と理解に苦しむ言葉にも、別の意味を見出していく。
厳しい言葉の裏側にある優しさを見つけたり、強い言葉の裏側に弱さを見つけたりする。
もっと分かりやすく伝えてくれればと思うかもしれない。
でも、相手や過去を変えることができないなら、受け取り方を変えていくしかない。それが自分を癒してあげることでもある。
囚われた過去から解放される。
環境を変えることは、新しく出会いが増えることでもある。
新しい出会いが言葉の意味を変えて、過去の出来事を変えてくれることがある。
起きたことは変わらないけど、その解釈はいつでも変更することができる。
僕たちが囚われた過去の言葉から解放してくれるのは、新しい出会いだ。
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