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私たちは「孤独」とどう向き合っていけばいいか?

「孤独」

たったこの二文字の言葉にどれだけも人生を振り回されてしまうことがあります。

しかし一体「孤独」とは何なのでしょうか?

友達がいても、恋人がいても、孤独を感じることもありますし、
孤独を感じないように麻痺させることもあります。

こんな女性がいました。

「娘のことが心配で心配でたまらない。」 

娘さんはもう社会人になっていて、仕事をして一人で生活をしています。
娘さんについてあれこれ聞いても、何がそこまで心配になるのか見えてきません。

もちろん、母親ですからね。
いつまで経っても娘のことは心配になるでしょうけど。

聞いている範囲では、そこまで気に病むほど心配しなくても良さそうだったのです。

よくよく、その女性の話を聞いていくと、

その女性の中にある孤独。 

その孤独を感じないように「娘が心配」という問題を作り出していたのです。

問題を作り出せば、その刺激で孤独を感じないようになりますからね。
でも、これは効果的な方法ではありません。

娘を心配して干渉すればするほど、娘には煙たがられますからね。 

眠気を誤魔化す為に、ほっぺたをつねっているようなものです。

痛いし、眠いし。

そのうちに、ほっぺたをつねるだけでは、誤魔化せなくなって、
もっと強い刺激を必要とするかもしれませんよね。 

娘さん以外にも問題を作り出していくかもしれません。
雪だるま式に、その女性を囲む問題がどんどんと大きくなります。

その核となっているのは、「孤独と向き合えない」です。 

孤独を癒すのは「繋がり」です。

精神的な「繋がり」を感じられないので、刺激を求めてしまいます。

それが「娘が心配」という問題かもしれないし、過食やアルコールかもしれません。
一夜の限りの恋愛を繰り返すこともあります。

自分を大切にしてくれない環境や相手を求めてしまうことも。

孤独から逃れようとして、孤独を感じさせる相手を追いかけることも。

実は「繋がり」ではなく「刺激」を求めてしまっているのです。

孤独はネガティヴな刺激であっても「何もないよりマシ!」という感覚になることがあります。

「愛の反対は、拒絶ではなくて、無関心だ」という言葉があります。

刺激も繋がりも何も感じられないことに、私たちは耐えられないのです。

孤独を癒すのは「繋がり」ですが、それが分かっていても精神的に繋がれないのです。

肉体的に繋がっていても、同じ空間を共有していても、そこに精神的な繋がりを感じられないことがあります。

孤独とは、繋がるのが怖い状態なのです。 


「繋がりたいのに、繋がるのが怖い」

心が別々の方向に引っ張られる葛藤は大きなストレス状態を生み出します。
そのストレス状態から逃避する一つの方法が、先ほどから出ているよそ見ですね。

他の刺激で誤魔化してしまうわけです。

その恐れを克服する為には、過去の傷や痛みを癒していくことも大切ですが、まずは「恐れ」を否認することを辞めることなんですよね。

私たちは、この繋がることへの恐れだけではなくて、様々な恐れを感じることがあります。

恐れを克服することを恐れを見ないようにすることだと思っていると、逆に恐れが強くなることがあります。ややこしいですよね。

例えば、
人前で話すことが怖くて緊張してしまう人がいるとしますね。

人前で話すことの緊張を抑えようとして、「怖くない、怖くない!」とその恐れを無理に抑圧しようとしても、逆に緊張が高まってしまう場面は想像しやすいのではないでしょうか?

お化けと一緒ですよね。
見ないように否定すればするほど、どんどん想像が膨らんでいく。

恐れを克服する方法は恐れを否定するのではなくて、恐れを受け入れることです。

「人前で話すのに緊張していてはダメだ!」と思うから緊張してしまうのです。

「緊張してもいいよね、誰だって緊張するよね」と恐れを受け入れることで気持ちは楽になっていきます。

恐れに振り回される必要はないですが、「恐れ」を受け入れてみてください。

ただ自覚するだけでいいです。

先ほどから話に出てきている女性。
何度かカウンセリングを受けた後に、あるワークをやってもらいました。

私は人と繋がるのが怖い。 


人をまた信用するのが怖い。


この人なら信頼してもいいと思った相手に信頼されないのが怖い。


私は人と繋がるのが怖い。 

私は誰かに受け入れてもらう価値がないと気付いしまうのが怖い。

そうやって
心の中に恐れを声に出してもらいました。

今まで娘の心配を口に出してきましたが、自分の中にある恐れを向き合ったのです。

自分の中にある「怖い」を受け入れようとした時に、
今まで声に出せなかったたくさんの怖い、怖いが出てきました。

心のどこかでは気付いていたんですよね。
でも、それから目を逸らしたかった。

その恐れを受け入れようと思った時に、娘さんの心配なんてどうでもよくなってました。

あぁ、私はこの恐れとずっと向き合えなかったんですね。

そう言って涙を流されました。

恐れを受け入れると決めた時に、こんな風に涙を流して、
何かつっかえが取れたように心が楽になることがあります。

ずっと置いてけぼりにしていた自分を迎えにいったような感覚がします。

恐れを受け入れることは、自分を受け入れることなんですよね。

「私は人と繋がるのが怖い」

それを受け入れた時に、
「じゃあこれからどうしようか?」とそこから始める新しい人生の一歩を進めることができます。

まずは置いてけぼりにしていた自分を迎えにいってみませんか。

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