相手が依存的なタイプだと、あえて罪悪感を刺激する発言をしてコントロールしてくることがあります。
「〇〇のせいでこうなった」
「君のせいで人を信じられなくなった」
「もう2度と同じように傷付きたくないから〇〇して」
過去の傷を匂わせて自分の要求を突きつけてきたり、上手くいかないことがあれば責任を押し付けてきたりします。
冷静に客観的で居られれば、相手の要求やコントロールに影響されることなくできます。
でも、罪悪感を刺激されやすいと、つい相手の言いなりになってしまいます。
例えば相手が音信不通になっても、自分のせいだと思うかもしれません。相手がドタキャンしても自分が悪いことをしたかもと思うかもしれません。
相手の依存や無責任な態度に境界線を引くことができずに、すべて受け入れてしまうのです。
罪悪感タイプとは?
よく言えば我慢強くて責任感のあるタイプです。
仕事も最後までやり遂げなければ気が済まない。途中で投げ出すことも、誰かの助けを借りることも苦手かもしれません。
元々責任感の強いタイプだからこそ、相手のニーズを引き受けてしまいます。しかも途中で投げ出すことができないから、とことん相手に振り回されます。
例えば、幼少の頃に母親の期待を応えることに一生懸命頑張ってきたかもしれません。理不尽な要求にも必死に耐えてきた過去があります。
期待に応えられれば母が上機嫌で、期待に応えられないと不機嫌になる。母親の態度によって、自分の価値が決められるような感覚があったかもしれませんね。
罪悪感タイプは幼少の頃から、自分以外の機嫌や感情を背負ってきた人です。
依存タイプとは?
依存タイプは、自分の感情や機嫌を相手に背負わせていきます。
「あなたのせいでこうなった」
「なんであなたは私を苦しめるの?」
自分の機嫌がネガティヴになると、周りの要求を訴えて、周りを変えることで、自分の心を安定させようとします。
本人は周りのせいで自分の気持ちが落ち込んだなど、被害者意識もあるので、周りに要求を訴えることが当たり前の権利のように思ってしまいます。
行動動機の違いは!?
罪悪感タイプは自分が変わることで、自分が感じる感情を変えようとします。
依存タイプは周りを変えることで、自分が感じる感情を変えようとします。
行動の仕方は違うのですが、どちらも自分が我慢している感覚があります。
罪悪感タイプと依存タイプが喧嘩した時は、「私だって我慢してるし!」「俺だって我慢してたんだよ!」と同じ主張を繰り広げて、話し合いは平行線のまま終わります。
依存タイプとの上手な付き合い方とは
依存タイプの人は、最初は無意識ですが相手を(状況を)コントロールするために罪悪感を刺激してきます。
罪悪感を刺激されると「私がいけないんだ」を相手の要求に応えてしまうのですが、そこで距離を取るようにしてください。
物理的に距離を取ってもいいし、相手に「それはできない」とはっきりNOを突きつけることも大切です。
罪悪感タイプは罪悪感が刺激されてくると、早くその罪悪感に対処したくなるので、すぐに何か動きたくなります。でも、そこであえて相手の為に、何も行動しないようにしてみてください。
相手も、すぐに自分の為に行動してくれるあなたを見て、さらなる要求を突きつけてくるし、なんでも言うことを聞いてくれると思い込んでいきます。
「あなたの思い通りの対応はできない!」としっかり伝えることで、対等な立場での話し合いができるようになります。
「罪悪感を刺激すればいつでも言うことを聞いてくれる!」と思われている間は、こちらの気持ちを伝えることもできませんからね。
しっかりと気持ちを伝えるコミュニケーションをするために、あえて一旦距離を取ることが鍵になります。
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