「これが本当の私の気持ち!」
そんなラベルが貼ってあればすごく生きやすくなるかもしれない。ややこしいことに、どれが本当の気持ちか?自分では分からないことがある。
世の中はとても便利だ。スーパーで買い物をする時に、裏面を見ればその商品に何が含まれているのか?成分表示で分かる。「これにしいたけエキスが入ってんだ!?」「ここにりんご!?」と思わぬ原材料が含まれていて驚く。
あとよく分からないカタカナの羅列が続くとちょっと不安になる。
さて、いくら便利になっても自分の心には成分表示がない。どれが本当の気持ちで?何を感じているのか?どこにもラベルされていない。
自分の気持ちを確かめるために、相手の(周りの)気持ちを確かめようとする。でも、相手の心にもラベルが貼ってない!さぁ困ったぞ。どうしたものか。
本当の気持ちって誰が決めていいの!?
「これが本当の私の気持ち!」とラベルが貼られていないなら、自分で決めるしかない。
スーパーの割引シールを貼る資格が店員さんにある。自分の気持ちに「これが本当の気持ちです!」のラベルは自分に貼る資格がある。
じゃあ、どうやって自分の気持ちを見つけ出そうか?何を基準にして「これが本当の私の気持ち!」ラベルをつけようか?
割引シールなら「賞味期限が近いもの」「目玉商品として売り出したいもの」と基準がわかりやすい。「これが本当の私の気持ち!」ラベルはどの基準にしようか。
本当の気持ちを決める基準や方法はいくつかある。
思考を頼りに決めてみる
一つは「思考」を頼りに本当の気持ちを決める方法だ。
メリットは「安全」であること、「費用」がかからないこと。
何かしらのリスクを犯さなくていいし、他人にバレることもない。同僚が取引先へのメールに頭を悩ましている時に、その隣で「本当の私の気持ちとは?」と考えていても、誰にも咎められない。
デメリットは思い込みや他人のルールに影響を受けやすいこと。
本当にしたいことは、実は自分の意思ではなかった事件は、平和な街の至るところで頻発する。就職先を「親が安心するだろうから」と決めることがあるし、「普通は〇〇歳までに」と婚期を焦って、本当は好きではない相手に執着することもある。
だから本当の自分の気持ちを考えて迷宮入りするのは思考が原因な場合が多い。自分の気持ちなのか?、親の期待なのか?、世間の常識なのか?と、考えれば考えるほど分からなくなる。
現在、過去、未来へと思考は、壮大な冒険を始めていく。そのうちに「考えても疲れるだけだわ、ダルい」と、youtubeならびにSNSを閲覧することもしばしば。
感情を頼りに決めてみる
次の方法は、感情を頼りに決める方法だ。
メリットはシンプルであること。
思考のように他人の影響を受けることは少ない。全米が泣いた映画でも泣けないことがあるし、「それ可愛いか?」と人に言われても、自分の推しキャラにはキュンキュンできる。
デメリットは、センサーは磨いてないと反応しないこと、センサーを反応させるためにはアクションが必要なこと。
感情のセンサーはシンプルだけど、メンテナンスしていないと反応が鈍くなる。繋がったり、切れたりするWifiのように。
また、家でじっとしていてもセンサーは反応しない。実際にアクションを起こす必要がある。ドリアンが好きはどうか確かめるためには、実際にドリアンを食べる必要がある。
そのためには、勇気と、時間とお金のコストをかける必要がある。頭で考えているだけでは、感情のセンサーは反応しない。また、センサーが鈍くなっている時は、一回試しただけではピンと来ないことがある。
「感情が先で、思考があと」がおすすめ
本当の気持ちを知るためには、「行動→感情→思考」と掘り下げていく方法がおすすめだ。
ほとんどの人は、逆の経路を辿ろうとする。思考から入ってしまうのだ。
それでは感情や行動にいく前に、迷宮入りする可能性が高くなる。
まずは、行動を起こしてみる。
その時は何も考えなくていい。「とりあえず」「思いついたから」「誘われたから」「気になったから」と曖昧さに人生のハンドルを握らせてあげる。
実際に何かしらの行動を起こしていけば、そこで何かを感じ始める。
「やばい!くそつまらない!」「めっちゃ楽しい!」など強烈に感じることもあれば、「まぁ、良くも悪くもない」「こんなもんか」みたいな微妙な反応まで。
ここで一発で大当たりを引くことは意識しなくてよくて、とにかくセンサーを磨いていく。自分では何も感じていなくても、センサーのサビは少しずつ落ちていくから、とにかくアクションの回数を増やしていく。
感情センサーの傾向が分かってくる。「これにはめっちゃいい反応する!」「これはやっぱりイマイチだな」など。
ここからが思考の出番になる。「めっちゃいい反応する時はどんな時なのか?」「なぜ、〇〇には今まで反応しなかったか?」とここで、感情の解析班として思考のサポートをしてもらう。感じたことを整理していく。
「もっといい感情を感じるためには、どうすればいいか?」と、思考で情報収集や計画を立てていく。
これを繰り返していくと、だんだんと自分の本当の気持ちが見えてくる。
「私は本当は〇〇がしたかった」「本当はこれが好きだったんだ」「××をずっと我慢していた」など。
感じることからはじめよう
このように流れをまとめたら、何も難しいことはないかもしれない。
でも、自分の気持ちが分からなくなるのは、やはり思考が邪魔してくる。
思考というより、不要になった両親から受け継いだルールや「他人の目」という名の先入観だ。
「よく考えなさい!」
学校で、家庭で、小さい頃から言われてきたことが仇になる。
Don’t think! feel!である。でも、正確には考えてはいけないわけじゃない。
考えるのは後からでも出来る。
先に感じることから始めよう!
自分の感情や感覚が増えていく。
「両親の教え」や「他人の目」の割合が減っていく。
自分の人生だから、何を自分が優先するか?それも自分で決められる。
でも、いくら考えても、頭の中が「両親の教え」や「他人の目」だらけでは、何も決められない。
だから、まずは感じることから始めよう!
さぁ今日は何を体験しようか?
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