コラム

生きにくい自分を受け入れる場所

カウンセリングにやってくる多くの方が抱えている感覚が「生きにくさ」かもしれない。

この「生きにくさ」とは、経済的に安定して収入を得ていても感じることだし、周りに多くの友達がいても感じるものである。

「生きにくさ」の感じ方もそれぞれで、「人と同じようにできないこと」「自分を大切にできないこと」「自分を大切に扱ってもらえないこと」などなど。

人の数だけ、その人が抱える「生きにくさ」があるように思う。

では、この「生きにくさ」をすべて取り除くことがカウンセラーの仕事かと言われれば、(あくまでも僕個人的な意見になるけれども)そうではないように思う。

もちろん、ある種の「生きにくさ」は取り除くことができるし、取り除いた方がいいと思っている。

過去から抱えてきた痛みだったり、コミュニケーションがうまくいかない原因だったりと。

でも、「生きにくさ」の理由は、人は人違う個性を持っているから感じてしまうものでもある。

この世界には万人共通する生き方マニュアルはない。

多くに人にとって有効的なルールなどあるかもしれないけど、すべての人に当てはまるものが存在しない。人はそれほどに豊かに、それぞれが個性を持っているからだ。

「生きにくさ」とは「自分らしさ」と言えるかもしれない。

だから、普段は感じることはなくても、ふとした瞬間に「生きにくさ」は浮かび上がってくることがある。

周りに合わせていた部分から少し外れた自分が顔を出してくる。

「自分らしさ」の呼吸ができないから、生きにくさを感じていく。

その「生きにくさ」を取り除こうとすることは、「自分らしさ」をなくしてロボットのように矯正することになる。

だから、カウンセラーとして大切にしたいことは、「その生きにくさを抱えていても大丈夫ですよ」と言ってあげられる場所になることだと思う。

「生きにくさ」を否定されないことで、救われることもあるからです。

僕たちは、しんどい気持ちを抱えると「変わることで解決しよう!」と思ってしまう。でも、「変わらなくてもいいよ」と言われることで、そのしんどさが消えていくことがあります。

時には、そのバランスを取ることが難しくもあるけれど、どちらの想いも大切にしていきたいなと思ってます。

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