怒りの下には孤独が隠れている
会社を辞めたいと悩んでいる時に、感じているのは「孤独」かもしれません。
会社への不満から怒りを感じていることもあります。でも、カウンセリングで気持ちを聞いていくと、そこに大きな孤独感が隠れていることがあります。
上司に気を使って、部下を支えて、仕事のプレッシャーを抱えながら会社に貢献しているのに、孤独を募らせてしまいます。
社会では、「働くことは感情のスイッチを切ること」だと教えられることもあります。「感情的になるな!」と。
だから、その孤独感を感じないように感情のスイッチを切るわけです。感情の蓋は「怒り」ですからね。
一生懸命働いているのに孤独を抱えて、その孤独を隠す為に怒り(イライラ)が増えていきます。
感情に蓋をしていますからね。少しずつ周りとも温度差を感じるようになります。仕事での情報のコミュニケーションはあっても、感情のコミュニケーションがなくなっていきますからね。
なぜ、孤独を感じるのか?
与えたい気持ち、貢献したい気持ちが強いほど、孤独を抱えることがあります。
要は受け取れないわけです。与えることに一生懸命になって。
誰かの為に料理を作ってあげるのに、自分の為に差し出された料理には手をつけることができません。
「この料理の例えでは、そんなことはないよ!」と思われるかもしれません。
でも、周りがしてくれる評価や期待、感謝も実は受け取っていないことが多いです。
ここにジレンマというか、矛盾のループが生まれていきます。
孤独を抱えているのに、評価や期待を受け取れないのです。それらを受け取ることが出来れば、孤独も癒していけるのに。
すれ違いが生まれていく
周りからすれば、料理を出しても食べてくれませんからね。
「作った料理が気に入らないので食べてくれない」と思って、次に料理を出すハードルが上がっていきます。本当は料理を食べて欲しいのに、作ることができないのです。
評価も、感謝も、期待も同じなんですよね。
伝えたいけど、受け取ってくれるか分からないので、差し出すことが怖くなるのです。
誰にも評価されないと孤独を感じているのに受け取れない人と。
本当は感謝も評価も伝えたいのに伝えられない人。
その構図が出来上がっていき、強化されていきます。
受け取ることで与えていく
この孤独を抜け出す為には、「受け取ることで与えていく感覚」を育てていく必要があります。
少しややこしい言い方ですよね。
差し出された料理を食べることで、作った相手は喜んでくれますよね。
実は受け取ることで、相手に与えているものがあるわけです。
与えたい気持ちが強く自立している人ほど、この「受け取ることで与えていく」ことが苦手になります。
「与えた」感が少ないからなんですよね。一生懸命頑張って、我慢して、汗水たらした方が与えた感覚を感じやすいですからね。
役に立っている感覚を感じやすいのです。
そう実はここに「無価値感」という裏テーマが隠れています。無価値感が隠れていると、「与えている」ことにエネルギーを注ぎすぎて受け取れなくなります。
出された料理をただ食べるのは、何も頑張った感がありませんからね。
でも、無価値感を手放す為にも、受け取ることで与えるチャレンジをしてみてください。
すべての無価値感は幻想ですからね。
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