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完璧主義を上手に使っていく
僕は長い間完璧主義のゴリゴリマッチョでした。
そして、今でもゴリゴリマッチョです。
昔と違う点は、完璧主義のパワーを自分に味方するエネルギーへと使えるようになったことです。
(ゴリゴリマッチョというのは、身体的に筋肉がモリモリということではなくて、精神的にマッチョという意味です。)
「完璧 or Die」
のスローガンを「無意識に」掲げていて、それがいい意味でパワーを発揮してくれることもあったし、自分を追い込むムチにもなっていました。
無意識に追い込む癖になってない?
「無意識」と書いたのは、この記事をお読みの同志である完璧主義のゴリゴリマッチョの皆さまは思い当たると思いますが、完璧主義はそのやり方や考え方が自分には「当たり前」になっているので、自分が「完璧主義」であることに気がつかないのです。
自分にとっては、失敗や段取りのミスばかり目に付いてしまうので、完璧主義ではなくてむしろダメダメ人間に思えてしまいます。
ここが完璧主義の悲劇でもあり、コントでもあります。
完璧主義ゆえに、自分を正しく評価できなくなっているのです。
周りから評価されても、それを自分の得点としてポジティヴに受け取れないこともあります。
かろうじて、周りからの評価を受け取れても、それが次へのプレッシャーになってさらに自分を追い込んでしまうのです。
「完璧 or Die」と書いたように、完璧以外はDieなわけです。
実際に死ぬわけではないですが、それくらいのダメージと敗北感を味わってしまうのです。
結果が出ない時ほど追い詰めてしまう
すると無意識に自分の周りへの評価も厳しくなってしまうことがあります。
「これくらいことはちゃんとやりなさいよ」
「いつまもでそんなんでいいの!?」
恋愛でも、ビジネスでも、知らず知らずに当たりが強くなってしまいます。
その怒りを相手にぶつけてしまうこともありますし。
完璧主義のエネルギーがゴリゴリマッチョに研ぎ澄まされすぎてしまうと、これも無意識に周りに緊張感を与えてしまうことがあります。
恋愛では「こんなにも彼を愛しているのになぜか彼が居心地悪そうにしているケース」や仕事では「周りの人のためにいろいろと動いているけど、なぜが怖がられるケース」は起きてしまいます。
また、怒りを我慢して、その怒りが自分を責めるエネルギーへ方向転換されて、さらに自分にダメ出ししてしまうことがあります。
「あの人はそれで許されるかもしれないけど、私ももっともっと頑張らなくてはいけない!」
そうやって、完璧主義にさらに磨きをかけてゴリゴリマッチョになってしまいます。
リラックスできない日々
すると、完璧主義を緩めることが出来なくなりますから、自分の気持ちがリラックスすることがタブー(禁止事項)になっていくこともあります。
「休んでいる場合があるなら、もっと資料の精度を上げないと!!」
「落ち着いてホッとしている場合ではない、もっと勉強せよ!動け!」
と。
「甘えられない」「緩められない」「頼れない」のゴリゴリマッチョが形成されていきます。
そのエネルギーをプラスに
さてさて完璧主義がゴリゴリマッチョへとパワーアップしていくメカニズムについて書いていきましたが、完璧主義は必ずしもネガティヴに働くわけではありません。
僕の完璧主義のゴリゴリマッチョ力(りょく)は、旅行の時に最大限に発揮されます。
「おもてなし」が好きなので、一緒に誰かと旅行に行く時も、福岡に遊びに来られる方をアテンドする時も、全力で「おもてなし」をします。その際は完璧主義はいい力を発揮してくれます。
旅のしおりをA案、B案、C案まで作成して、どんなケースやイレギュラーが発動しても大丈夫なように備えます。
旅行の計画は「桑野量に任せてたら安心!」という評価をもらえて、僕はそれが嬉しいんですよね。
(※いつか心の癒しツアーをたくさんの人を巻き込んで開催するのが秘かな夢でもあります)
完璧主義は、そのゴリゴリマッチョ力を自分の楽しみや幸福と繋げていくことがポイントなんですよね。
僕は旅行が好きですし、おもてなしが好きなので、計画を立てることは「苦」になりません。
でも、人によっては旅行の計画を任せられることが「苦」に思えることもあると思います。
完璧主義を100%辞めるのではなくて、その完璧主義のパワーをどこへと繋げていくか?なんですよね。
「完璧主義」×「好きなこと」=ハッピーになるわけです。
自分にとって幸福や喜びに繋がるように調整していくことが大切なんですよね。
無価値感と向き合ってみる
完璧主義になってしまう原因はいろいろとありますが、その一つに「無価値観」があります。
自分に価値がないと思えば思うほど、完璧になることで価値ある自分に成ろうとしてしまいます。
過去の失敗や挫折の傷が癒えていないとますます完璧主義のマッチョになってしまうことがあります。
するといかなる場合でも完璧主義を発動させてしまいますからね。
HPもMPも削られていき疲れ果ててしまいます。
無価値観を癒していく必要があり、そこが癒えていくと「完璧主義」を発動させるタイミングを自分で選択できるようになります。
もし「あっ!私も完璧主義のゴリゴリマッチョになっているかもしれない!」と思った方は、自分の中にある無価値観の源泉を探してみるのがいいでしょうね。
「こんなに頑張っているし、一生懸命にやっている!
なのに私はまだ足りない!
そう思ってしまうのは、いつの失敗感、いつの挫折が影響しているのだろうか?」
自分に問いかける時間をとってみてくださいね。
封印された過去がある。
実はその傷を「完璧主義」という蓋をしているので、その失敗や挫折で味わった感情を感じていくことが嫌なんですよね。2度と味わいたくない過去でもあるのです。
感じたくないから蓋をしているわけですからね。
抵抗も出てくるかもしれません。
でも、その傷になっている感情や想いを感じていくことが「無価値感」を手放していくきっかけになります。
自分を責めるために過去の感情を感じるのではなくて、自分を受け入れて許すためにその感情を感じていきます。
モデルを見つけていく
もう一つの完璧主義のエネルギーを人生の味方にする方法は「モデルを見つけること」です。
僕はアベンジャーズのようなヒーロー映画を観るのが好きなのですが、ヒーローも挫折します。
自分の強すぎるパワーの使い方が分からなくて、自分が目指している正義を叶えることができないことがあるからです。
でも、そのヒーローも、仲間ヒーローや先輩ヒーローの導きがあって、自分の力の使い方を見出していきます。
完璧主義もヒーローのパワーと同じことが言えます。
その巨大すぎるパワーの使い方を知るためには、完璧主義のエネルギーを上手に使いこなしている仲間や先輩を見つけていくことなんですよね。
完璧主義のパワーを封印するのではなくて、そのパワーを味方にしているモデルを見つけていきましょう。
ポジティヴな部分に目を向ける
ここが実は心理学的なポイントでもあります。
あなたが完璧主義のパワーを使いこなしている人のポジティヴな部分を見れるようになると、自分の完璧主義もポジティヴに見ることができるようになっていきます。
「モデルを見つけてください」
カウンセリングでは完璧主義に限らずに、いろんな場面でこうアドバイスをすることがあります。
モデルを見つけていく作業こそが、自分をポジティヴに受け止めていく練習になります。
最初は「モデルが見つかりません」となることも多くあります。
それは自分をポジティヴに受け止めることへの抵抗なんですよね。
心理学には「投影」という言葉があります。
相手を見ているようで、実は自分を見ていますし、
自分を見ているようで、実は相手を見ていることがあるのです。
すぐには見つからなくても、モデルを見つけていく作業そのものが自分を受け入れていく過程の一つなんですよね。
そこには愛がある
無価値観とは、愛ゆえの感情なんですよね。
愛がなければ傷付くことも、傷付いても必死に頑張ることもなかったかもしれません。
完璧主義は言い換えれば愛のエネルギーもあります。
そのエネルギーで自分を追い詰めるのではなくて自分の味方にしていきましょう!
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