恋愛において
聖母マリアさまが突如、暴れん坊将軍になる。
可憐なお姫様が暴君になる。
というケースがありまして。
今まで彼に優しく出来てたのに、なぜかイライラするし、冷たく当たってしまうことがあります。
自分でも「こんなことしてたら嫌われるよね」ってどこかで思うのですが、止めることが出きません。
後悔や嫌悪感、罪悪感を感じるのですが、ネガティヴな感情を感じていると、もっと自分をコントロールできなくなって、暴れん坊将軍がレベルアップしていきます。
彼のこと嫌いじゃなんですよね。むしろ大好きなんです。安心感も感じるし、愛されている感覚もすごくするけど。気持ちとは裏腹な態度や言動をしてしまいます。
「親密感の恐れ」「愛されることへの恐れ」の場合もありますが。
(愛されることへの恐れについては以下の記事へ)
過去の男への怒りを「今彼」にぶつけることで消化しているケースがあります。
過去の男とは、父親や元カレ、上司など。
実際に関わってきた男性の場合もありますし、実際に関わっていない世間体とか、社会とか、ルールとか、特定の個人ではなくて、イメージとしての「男ども!!」みたいな感じの場合もあります。
「今彼」との関係も影響しているかもしれないけど
男性からの恋愛相談で割と多数を占める内容がありまして。
「優しかった彼女がいつの間にか豹変してしまって、どうしたらいいですか?」
という案件です。
その男性の態度や行動が、彼女に影響を与えているケースももちろんあります。
「今まで仕事を優先して放っておいた!」とか、「それまで真面目に向き合ってくれなかった!」「彼女の方に甘えすぎていた!」とかね。
でも、それだけの理由ではなくて、女性側の過去の男への怒りを彼氏にぶつけている場合があるんですよね。
そのパターンの場合は、現在のお互いの関係を話し合っても改善されないことがあります。
2人の障害になっているのは、現在ではなくて、過去の怒りですからね。
どうすることも出来なくなって暗礁に乗り上げてしまいます。
なぜ、【今彼】にぶつけてしまうのか?
【今彼】に過去の怒りをぶつけることは、ネガティヴなことのように思えますが。
でも、それは相手を信頼できるようになったからなんですよね。
このケースにハマる女性は、自分の痛みをひとりで耐えてきた過去があります。
過去の男どもへの怒りの下には、たくさんの傷や痛み、悲しみがあります。
それを今までずっと一人で耐えてきました。
本当はずっと助けて欲しかったし、理解して欲しかった。
どこか安全な場所で心を休めたかったのです。
ようやく信頼できる相手を見つけて、安心できる居場所を見つけたけれど。
自分が今まで耐えてきた心の傷や悲しみを、上手く表現することが出きません。
何年も、何十年も耐えてきましたからね。
だから、怒りの下にある悲しみや傷を理解して欲しいのに、怒りをそのまま形でぶつけてしまうのです。
怒りや冷たい態度をすれば、「嫌われるかもしれない!」「迷惑をかけているかも!」と思うので、ますますどうすればいいか分かりません。
怒りを抑圧していた場合
過去の男への怒りを自覚している場合もあれば、自覚できていない場合もあります。
「怒り」を自己嫌悪に変換して感じているケースもありますからね。
また、氷山の一角のように、表面上の「ちょっとだけ」顔を出している怒りは自覚できるけど、海面の下に隠れた大きな氷の塊の怒りは自覚ない場合があります。
自分が抱えていた怒りを自覚できない場合は、その下に隠れた傷や寂しさも無かったことにしてしまいます。
すると、過去の怒りと言われてもピンとこないし、なぜ今彼にイライラするのかも分からないしで、お付き合いそのものが自分が向いていないように感じてしまいます。
理解されなかった痛みを表現する
怒りは傷や寂しさの蓋ですからね。
怒りの下にあるそれらを表現することが必要になります。
まずは、自覚できていないなら、それらをありのまま受け入れることです。
怒りも、悲しみも、寂しさも、何も無駄な感情ではありません。
それらに気付くことで、また心を開いて相手に表現することで、それまで以上の関係性にレベルアップすることが出きます。
繋がりや親密感を今まで以上に感じることができるのです。
もし、【今彼】に冷たい態度や怒りをぶつけてしまうのなら、それはより一層2人の絆を深めるチャンスでもあるのです。
怒りの下に隠したままの傷や感情に触れる準備ができたのです。
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