自己嫌悪なるものは「自分のダメなところは、全部自分が見えてるから誰にも見られたくない!」というわけで、それは言わば鼻毛が出ているのにランチ会に出掛けるようなもので、「めっちゃ恥ずいわ!マジ帰りたい!」なのです。
目次
褒め言葉は受け取れない
ランチ会で一緒になった人に「そのワンピースかわいいね!」と褒められても、「いや、私鼻毛出てるんで、、、」となりますよね。
それどころか、その人は私が鼻毛を出しているのに気付いているのに、「わざと私を泳がせてバカにしているのかもしれない!」と相手への疑いを募らせるわけです。
または「鼻から鼻毛を泳がせている私を不憫に思って、社交辞令を言っているのに過ぎない」と相手の褒め言葉に割引シールを自分で貼って、その言葉の効力をなきものします。。
すべての価値を勝手に変換する。
これは実に恐ろしいことでなんですよね。
鼻毛を出しているのはこっちの勝手な都合です。こっちの勝手な都合にも関わらず目の前に差し出された好意の言葉をそっと、時には大胆にゴミ箱に投げてますからね。
もう、そのゴミ箱もいい加減にパンパンですよね。
自己嫌悪は「自分のダメなところがめっちゃ嫌い!」だけではなくて、自分が嫌いだから自己を嫌悪する。それ以上に、自分が嫌いだから目の前のすべてをマイナスに変換するのです。
疑いと嫉妬を膨らませる
「ちょっとくらい自己嫌悪があっても大丈夫だよ」と慰められても、全然心は楽にならないことも多々あって。
それは「ちょっとくらい鼻毛が出ても大丈夫だよ!」と言われているようなもので、「鼻毛はちょっとでも出たらアウトなんだよ!」と言い返したくなりますよね。
自己嫌悪のパワーは凄まじいわけです。自分以外は鼻毛が出ていないように思えてきてしまいます。
「あの人は鼻毛なんて出てことない人生を送ってる!!」と。嫉妬のエネルギーが出てくるわけですね。キラキラしてる人は、何も不幸やコンプレックスがないように見えますからね。
「いや、私だって自分のことを嫌いになる時はあるよ」と言われても、「嘘だよ!だって鼻毛出てないじゃん!」と。
このように鼻毛が出ている時は優しい言葉すら受け取れないし、感謝できません。
自己嫌悪は孤独を引き寄せる
もっと言えば、自分の意識の中に自分しかいません。意識のベクトルは自分の鼻毛に集中してますからね。だから孤独なんですよ。目の前に人はいても、心のベクトルは自分の鼻毛だから。自分の鼻毛しか見てないから。
孤独だから自己嫌悪するのか、自己嫌悪するから孤独になるのか?
答えは後者ですね。
どんなにたくさんの人が優しい言葉をかけてくれても、それは優しさの温もりを持ったまま心に届くことはありません。表面上は受け取っているように見せても、自己嫌悪している時は意識は自分の心の内側にしか向いてませんからね。
自己嫌悪から孤独を引き寄せて、その孤独から「私は愛されない!」との思い込みを強くするわけです。
本当は愛されているし優しくされていて、それを求めているはずなのに、実際に目の前に差し出されても受け取れないのです。
自己嫌悪から解放されるとき
道を歩いていて、目の前の子供が転んで泣いていて、よくよく見ていると頭を打って血を流している。子供の元へ駆け寄って、なんとかしてあげようと必死になりませんか?
そんな時は鼻毛が出ているなんか気にしませんよね。「大丈夫だろうか?大変なことにならなきゃいいけど」と目の前の子供のことを考えますよね。
これは極端な例ですけど、自己嫌悪も同じなんですよね。自分以外へ意識が向かった時に自己嫌悪から解放されるわけです。
自己嫌悪が強いほど、周りの声は届かなくて、意識が自分に向かっていくと説明しました。
しかし、自己嫌悪から解放される為には、意識が自分から外に向かっていく必要があるわけです。
う〜ん、ややこしい!!
自己嫌悪の強さは自己愛の強さ!?
自己嫌悪が強い状態は「自分のことを好きすぎる」と言われることがありますよね。それは先ほど説明したように、意識が全部自分に向かっているからです。
どうせ捨てるだろうと思って買ったTシャツにラーメンのスープが飛んでも、さほど気になりません。でも、お気に入りのTシャツにスープが飛んだら、そうはいきません。
頭の中はスープのシミでいっぱいです。どうやって落ちるの?もう最悪だ!!
自己嫌悪も同じです。自分のことが好きだからスープのシミが気になる。スープのシミが気になっているうちに、そのシミのことしか考えれない状態になる。自己嫌悪でいっぱいになる。
「これだけスープのシミが気になるのは、本当にお気に入りにTシャツだからだ」と原点にかえってみましょう
「これだけ自分のことが気になるのは自分が大好きだからだ。」と。
そう実は大好きなんですよね。自己嫌悪するくらいめっちゃ自分が大好きなんですよね。
もう諦めましょう。
さて、大好きな人には何を与えたいでしょうか?
嬉しいもの、喜ぶものをきっと与えたくないですか?
なら、自分にも嬉しいもの、喜ぶものを与えてあげたいですよね。
自己嫌悪と鼻毛は何度も生えてくる
鼻毛は一度抜いてしまえば、永遠に鼻から飛び出してこないわけではない。いつかはまたニョロっと顔を出してきます。
鼻毛が何度も飛び出してくるからといって、癒されていないわけじゃありません。
自己嫌悪も同じです。またニョロっと顔を出してくる。だかといって、癒されていないわけじゃない。癒されていないと思えば思うほど、意識は自分に向かっていきます。
意識が自分の中へと集中してしまえば、勝手にむくむくと気になる部分が見えてきます。それが自己嫌悪のタネとなって、すくすくと育っていきます。
手のひらをまじまじと見てください。普段は当たり前のように見ているのに、まじまじと見ていると何だか気持ち悪くなってきません?でも、そこで手のひらの模様や形を変えようと思いませんよね。
意識を手のひらから違う所へと向けてみましょう。
自己嫌悪がまたにょろっと顔を出した時は、意識が自分の方に偏っているわけです。違うところに意識をフォーカスしていきましょう
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