タイトルに悪女と書いたら、中島みゆきの曲を思い出しました。
高校生の頃だったかな、中島みゆきにハマって、自転車を漕ぎながら中島みゆきをヘビーローテーションしていました。
さて、タイトルの通りなんですけどね。
自分の純粋さや無垢な部分、繊細な心を隠すために、逆に振り切って悪女になることがあります。
何が悪女って定義があるわけではないですけど、自分の中で「悪い女」と決めてしまう感じですね。
僕なりの言葉にすれば、「悪女」というよりも自己防衛の為に、あえて「強さを押し出したストロングスタイルで生きてきた!」みたいな感じです。
目次
自分を守るための仮面
恋愛でいえば、不倫や浮気などの恋愛に溺れることもあれば、複数の相手と同時に関係を持つこともあります。
「些細な恋愛でへこたれる私じゃない!」(実はめちゃくちゃしんどいし、泣き出したいけど)
また、世間の悪女のイメージとは少しズレると思いますが、怒れる凶暴な女になることもあれば、一匹狼!誰ともつるまないぜ!な女になることもあります。
「誰かに頼るって弱いからだよね。自分で自分を守れるくらい強くならなきゃ!」(本当は自分の側に誰かいて欲しいけど、、でもいても素直になれないし、今更キャラ変更できない!)
もうちょっとわかりやすい方向でいくと、ハードワークになって、いわゆる鉄の女というか、へこたれない女の仮面を付けていくことがあります。この路線は一般的には悪女とは言えないですけどね。
「目の前のことを一生懸命やらなきゃ!生きていくのは大変なの!」(このままじゃいつか限界が来るけど、休む方が罪悪感で辛い!)
それぞれの仮面を作っていきます。
弱さを嫌っていく
純粋、無垢って表現も幅のある言葉で定義が難しいですけどね。
「ありのままで世界を信頼していた」という表現が僕の中では近いです。
疑うことも知らずに人を信じていて、でも、その中で傷付いて、裏切られてを繰り返していく中で、「ありのまま世界を信頼すること」がすごく怖くなります。
「私ってバカみたいに人を信じていた」とか。
「何も疑うことなくあの人を信じていた」とか。
人を信じることは素晴らしいことでもあるのですが、それゆえに傷付きます。また、他にうまくいっている人を見れば、自分と比べて「大人になりきれてない!」なんで思ったりします。
「純粋だから騙される。無垢だからバカにされる。子供っぽい私は嫌い!」みたいに、純粋さを弱さだと思っていきます。
ありのままでいれば、傷付くので、本来とは違うキャラクターを作り出すことで、自己防衛していきます。
本当は、、、でも、怖い
その本来と違うキャラクターは、純粋さや無垢、繊細さ、素直さをかけ離れたキャラクターの方が都合がいいわけです。
ちょっとのことでは傷付かないキャラクターになった方が、いちいち悩まなくていいからです。
(本当は、どんなに強いキャラクターになっても心のどこかでは、負荷がかかっているんですけどね。でも、それに気が付かないように新しいキャラクターで邁進していきます。攻撃は最大の防御!みたいにね)
20代、30代は、そのキャラで駆け抜けてきたけど、「あれ?ちょっとこのままじゃ、なんかうまく、、、、いかない?」みたいなことが増えていきます。
別に年齢が関係しているわけではなくて、強い女性のキャラクターで隠した純粋で繊細な部分が、「本当に自分を受け入れてくれる相手や場所」を探し始めるんですよね。
繊細さや純粋な部分に我慢して生きるにも限界がやってくるのです。
かつてありのまま世界を信頼していた自分に戻りたい。
ずっとではなくても、戻れる場所があれば、どんなに心が平穏を感じられるか。
でも、怖い!だって傷つくのはもう嫌!
同じ場所を行ったり来たりするような、昨日も今日も同じことを考えて答えが出ない々が続いていきます。
恋愛を禁止してしまうケース
さて、ここで一つのケースを見ていきましょう。
純粋さゆえに初恋や若かりし頃の恋愛で傷付いたとします。
その傷付いた自分がバカみたいで許せないし(本当は助けてほしい)傷の痛みも感じたくない。
傷の痛みを隠す為に、もっと刺激的な恋愛や数多くの恋愛をすることで誤魔化していきます。すごいパワープレイですよね。
シーツの小さな汚れを隠すために、その部分をきれいに洗濯するのではなくて墨汁をシーツ全体にぶっかけるような荒技です。すべてを真っ黒にしてしまえば、小さな汚れなど気にしなくていいからです。
でも、心の作用として、多くの人は無意識にこの荒技をやってしまいます。
このようなメカニズムからどんどん刺激的な恋愛の中毒になります。
強い刺激で過去の痛みを無かったように思い込む作戦です。
途中、途中で書いていますが、強いキャラクターを作り上げても、本当は純粋で繊細ですから、傷付いていきます。だけど、その新しい傷の痛みを隠すために、より新しい傷の痛みを作っていきます。
最初は小さじ一杯の七味唐辛子でヒーヒー言っていたのが、唐辛子を何杯も入れても大丈夫になっていく感じですね。より過激な刺激にもなれてきて、物足りなくなっていくような。
でも、やっぱり唐辛子の摂取量にも限界があって、身体が限界を迎えてしまいます。
刺激中毒の恋愛にストップをかけるのは、病気や怪我、事故などの場合も多いですし、離婚もありますし、社会的に生活できなくなる(収入以上のお金を使いすぎる、恋愛に依存しすぎて仕事に影響が出る)ケースもあります。
強制ストップの後は
そんなこんなで過剰刺激恋愛に強制ストップがかかります。
で、しばらくは恋愛も封じて、自分の人生をしっかりを立て直そうとします。
(僕の今までのカウンセリング経験からの印象ですが、このあたりでカウンセリングや心理学に出会う人が多いですね。恋愛中毒の過渡期くらいから強制ストップのあたりですね。)
体調を立て直して、仕事を立て直して、少しずつ生活が安定していきます、(経済的にも、精神的にも)
まずは生きるための土台を作っていきます。この土台が出来上がった頃に、今度は「好きなこと!」「やりたいこと!」みたいな自己実現モードの入っていきます。
僕の後輩でも多いですが、「私もカウンセラーやってみようかな!」と思うのはこのあたりですね。他には好きなバンドの追っかけやったり、地域のボランティアやったり、趣味やサークルに参加したり、副業の勉強を始めたりと。
生活が安定してきて、活力を取り戻していきます。
あれだけのめり込んでいた恋愛はまだ小休止モードです。
ボロボロになった経験を本当に痛いほど知ってますからね。
でも、本当はやっぱり恋愛したいのです。
ありのまま世界を信頼して、それを受け入れてくれる相手や場所を求めてますからね。
それが仕事や自己実現の範囲で満たされていくのですが、やっぱり物足りない!
恋愛でしか満たされないものを
過剰刺激恋愛中毒になる人は、恋愛でしか満たされないものがあるんですよね。
だって、傷付いて、騙されて、裏切られても、恋愛中毒ではなくて、ハードワークな女になることも選べたはずだし、怒りん坊な女になることも選べたはずです。
でも、刺激的な恋愛にハマっていくのは、恋愛でしか得られないものを求めているからなんですよね。
この表現が適切なのか分かりませんが、本当はディズニープリンセスのような一途な恋愛に憧れながら、浮気や不倫を繰り返していることもあるのです。
生活が経済的に、体調的にも、精神的にも安定すると、最後のピースを求めたい気持ちが強まっていきます。
やっぱり恋愛したい!でも怖い!
ブレーキの材料を集めていく
恋愛への欲求は高まるのですが。
周りの友人や先輩などに相談して、「〇〇は恋愛したらボロボロになるから、今は仕事に集中しなよ!」とか、「あの人はちょっと危険そうだから、もっと他の男に行きなよ!」とか、ブレーキ材料となる意見を集めていきます。
ここらへんも、元々純粋なので、周りの意見をすんなり受け入れられます、一旦はね。でも、ムズムズと出てくる気持ちを抑えられない!
素直だけど、頑固と言ったらいいかもしれません。
また、あるケースでは、あえてときめかない相手と付き合うこともあります。それが最大の自己制限、ブレーキになるわけです。
異性としてはときめかないけど、人としては優しいし尊敬できるみたいなタイプですね。
まぁ、どの選択を選んでも間違いとか、正しいとかはないですけどね。
どうすればいいの?
ここまで読んでいただいて、「これ私のことだ!」と思った皆さまは「じゃあ、どうすればいいの?」と思われたと思います。
どうしたらいいんでしょうね。
それを決めていくのがまず最初のステップになると思います。
強制ストップがかかって、自分の生活を安定させるなかで、過去の傷付いた心が癒えている人もいれば、その傷を抱えたままの人もいますからね。
「本当は恋愛したい!でもボロボロになるのはもう嫌だ!」
「過去のような私に戻りたくない!」
そう思ってしまうのは、過去の傷が騒いでいるからかもしれません。過去と同じことが未来に待っていると限りませんからね。
過去の傷が癒えてないなら癒しましょう。
なんでも言える場所を作っておく
あとは、一番心強いのは葛藤する気持ちを話せる場所を作っておくことです。
白黒決められない自分を受け止めてくれる場所です。
先ほど書いたように自分の素直な気持ちにブレーキをかける理由を集めてしまいます。それがいけない訳ではありません。
でも、自分の気持ちをそうやって蓋をすることを続けていたら、いつかは漏れ出して、時には爆発するかもしれません。
それが結果的に一番自分が望まない結末を迎えることがあります。
ガス抜きというか、どんな自分の気持ちや意見も受け止めてくれる場所を見つけておきましょう。
答えは自分で作っていく
「自分がどうしていきたいのか?」
これは人の数だけ答えがあると思います。
恋愛でしか満たされないものを求めて、新しい恋愛に勇気を出して踏み込むのか?
それとも、まだ恋愛は少しお休みして、少しでも心が安心できる場所や時間を増やしていくのか?
自分の中にある純粋さや無垢、繊細な部分をまずは自分が愛していくのか?
いろいろな道があると思います。
以前、アーティストな女シリーズの記事を書いてましたが、自分の中にある恋愛へのパッションをアーティスト活動のエネルギーに変えていく方もいます。
自分の中に溢れる想いを、まずは安全な形で表現していきます。
自分の中にある純粋さや無垢、素直さを切り離して、大人になることがいわゆる悪女になる(ストロングスタイルで生きていく)ことでした。
そうではなくて、自分の中にある純粋さや無垢、素直な部分を切り離すことなく自分で守りながら想いを叶える生き方に変化していくフェーズなんですよね。
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